夢二の素顔

さまざまな人の夢二像

第3回「絶頂期の夢二へのアンケート結果」

2024-10-07 12:58:33 | 日記

1913年(大正2)8月、大阪毎日新聞が夢二にアンケート調査を行いました。
この頃の夢二は、前年11月に京都府立図書館で「第一回夢二作品展覧会」を開催し大好評となり、3か月後には恩地孝四郎装幀の「どんたく」が刊行されるという絶頂期です。
外遊の決意をし、翌年には岸たまきの自立のために「港屋絵草紙店」を開店する夢二の回答が新聞発表されていますのでご紹介します。
好きな色が「女の皮膚」だったり、好きな花が「月見草」だったり、「夢のさめぎわ」が好きだったり、「まだ見ぬ国に行きたい」とかインドに住みたいとか、夢二のその頃の思いが詰まっています。

大阪毎日新聞アンケート (1913年(大正2)8月)

 

質問

好きな色

女の皮膚と太陽の光

好きな花

月見草

好きな樹木

ポプラ

好きな季節

南国ならば春により夏にかけて、北国の冬の室内。

一日の中の好きな時間

いつにても夢のさめぎわ。

好きな遊戯と娯楽

遊戯はベースボール、娯楽は…資格は自分の仕事に近ければやはり感覚と聴覚を刺激(撃)するものが欲しい。

好きな書籍

小説はバイブル。詩歌は白秋の詩の或物。

好きな時代(住みたいと思はるる時代)

王室に生まれなば埃及(エジプト)の国に。名門に生まれなば平安時代されど所詮は空想に過ぎざれば今の所をさだめずまだ見ぬ国へ行きて見たし。

世界中で住みたいと思ふ所

印度。

好きな絵画、好きな彫刻

いかなるものも面白きけれど、別に好ましきものなし。ムニエの或物。

好きな音楽、好きな芝居

三味線にてうたふ日本の歌。ショウの馬盗人、紙治、井上正夫、吉右衛門、鴈次郎、梅幸。

好きな動物

乗るために馬を好む

好きな名前

無回答

好きな歴史上の人物

無回答

外に好きな歴史上の人物

無回答

外に好きな職業を選んだら

無回答

一番幸福に思ふことは

無回答

一番不幸に思ふことは

無回答