11月7日(木曜日)
畑の柵に這わしている「ムベ(郁子)」が、紅紫色になって来ました。
実を触って凹めば食べごろです。 手に持ち、指で押さえて感触を確かめましょうね。触れば凹みます。食べごろですね。 ムベとアケビは、姿形が良く似ています。両者の大きな違いは、ムベはどれだけ熟しても、実が割れることは有りません。アケビは食べごろになれば、パカッと割れ白い実が現れます。 ムベの葉は、一年中緑色をしています。ムベの食べ方は、縦にナイフで半分に割ります。半透明の粘りのあるゼリー状の果肉と種が詰まっていてます。 アケビと同様、これをしゃぶります。ほんのり甘く、素朴な味が楽しめます。しゃぶり終えば、かとちゃん「ペッ!」と種を飛ばしましょうね。 ムベの葉は幼木のときは3枚。
その後5枚になり、
実が成る頃には7枚になります。
これを称して、「七五三の縁起木」とも言われています。 嘘か誠かご覧なさいね。残念ながら1枚、2枚は見当たりません。ハイ!これでおし枚! 満月兄弟のジルー嫁:潤子さんはムベが好きとのことで、ここ2年ほど差し上げています。今年は例年より成りが悪く、数が100個未満と少ないので、10個ほどしか差し上げられません。今しばらくお待ちくださいね。
【参 考】 ムベ(郁子、野木瓜、学名:Stauntonia hexaphylla)は、アケビ科ムベ属の常緑つる性木本植物。別名、トキワアケビ(常葉通草)。方言名はグベ(長崎県諫早地方)、フユビ(島根県隠岐郡)、ウンベ(鹿児島県) イノチナガ、コッコなど。
【伝説の霊果”むべ”】 『延喜式』によると、近江国(現在の滋賀県)と山城国(現在の京都府の一部)に貢納が命じられていた「むべ」。 山で採れる「アケビ」を少し小さくしたような、不思議な果物です。
近江大津宮が栄えていた頃のこと。 天智天皇が近江国の蒲生野で狩りをしたとき、琵琶湖に面した蒲生郡奥島庄という場所に立ち寄りました。 そこで天皇はとんでもない老夫婦に出会いました。 彼らは子どもを8人も持ち、とても長生きをし ている上に病気一つしていないのです。 驚いた天皇は、なぜこのように健康で長生きできるのかを夫婦に訪ねました。 すると夫婦は「この地に古くから伝わる果物を、毎年秋に食しているからです。」とい い、アケビを小さくしたようなような果物を見せました。 不思議に思った天皇はその果物を口にすると、一言「むべなるかな。」(もっともであるなあ)と言い、朝廷に毎年献上するように、と命じました。 このとき天皇が口にした「むべ」という言葉が、そのまま不思議な果物の名前になってしまった、ということです。 そして、この年から、奥島地区から朝廷へのむべ献上が始まったのでした。