しかし、かねてからこの高市総務大臣の「右寄り偏向」というかバランスの悪い様々な発言は問題だと感じていました。ネット時代では単純で勇ましい発言は大いに受けるのでしょう。ルネサンス時代のユマニストのように人や権力や宗教などの本質に切り込めば切り込むほど、「解」は一つでもなければ単純でもないことに気付きます。
表面的な事象に焦点を当て、しかも決して平らではあり得ないその表面に現れた映像の一部だけを切り取れば、いくらでも単純な「解」があるかのように見せることか可能です。
池上彰氏の『新聞斜め読み』から一部を引用します。
『・・・前略・・・「特定の政治的見解に偏ることなく」「バランスのとれたもの」と言うことを判断するのは、誰か。総務相が判断するのです。総務相は政治家ですから、特定の政治的見解や信念を持っています。その人から見て「偏っている」と判断されたものは、本当に偏ったものなのか。疑義が出ます。・・・・中略・・・・まことに権力とは油断も隙もないものです。・・・中略・・・今後、政権交代が行われ、反自民の政権が登場し、公正な報道をしようとしている放送局に対し、電波停止をちらつかせることになったら、どうするのか。自民党にとって、極めて憂慮すべき事態だとは思いませんか。・・・後略・・・』
本当にそのとおりですね。高市総務大臣は自分が権力の座から降ろされることはないと思っているのでしょうか?そのようなことがあるとすれば、日本国の主権者は国民であること、選挙はある党派への白紙委任状ではないことを思いだして貰いたいものです。
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