眠い。長い1日だな…。
この日、早寝してこの試合に備えるつもりだった。
でも寝られない…。
そうしているとイタリア戦が始まった。
イタリアの敗退は既出の通り、始まる前から予想済み。
そのみっともないほどの決定的な瞬間も見ないといけないと思った。
あの雄雄しいアズーリが必死になりパワープレーする。
実際そんな場面を見ることになったのだが、
結果は解ってたとおりでも、最後は突き放そうとするスロバキアに
追いつこうとするイタリアの攻防は見応えがあった。
だから1:00まで起きていて、そこから即行仮眠をとった。
しかし朝になるのを避けるために、特にめざましもしなかったので
TVをつけっぱなしに寝ていたので、サッカーらしい音が耳に入ると
ハッと目を覚まし、実質1時間寝たかどうかで今の時間になっている。
最後は3:00に目が覚めたが、3:30だからギリギリまで寝ようと
4度寝ぐらいをしていたのだが、驚いたことが起こった。
「3:30になったわよ」
仕事部屋のドアが開いて寝ていた私に声が掛かった。
サッカーなんて全く興味ないかみさんだった。
アイツ…さすがににわかの皆さんと一緒で気になっていたようだ。
一応トイレに目が覚めて、麦茶を飲んで寝たのだと思ったら、
もっと驚いたのは、向こうの部屋でもTVがついていた。
それはハーフタイムにタバコを買いに出る時に気がついた。
さすがに本田が1点とって先制した安心感からか寝てしまったようだが、
なんとなくいつ目覚めてもいいようにそのままにしておいた。
そんな我が家レベルでもいつもと違う様子だった。
ちなみに朝一で目覚めた瞬間の娘に声を掛けた。
テンションを一定に保って「日本は勝った?負けた?引き分け?」と
聞いたみたところ、「勝った」と寝ぼけ眼で何も知らぬまま言った。
なので「正解~!」と微笑んだが寝ぼけ眼でボーっとしていた。
冒頭の画像はそんな我が日本代表と国旗。
国旗のデカさが国を挙げての戦いなのだという重みを見事に表現している。
まずこの試合の予想はスコアレスドローが本命。
なんとなく決め手を欠くカウンターの応酬に思った。
日本は勝てるとも思っているのは当然だが、
考えるほどに負ける様子も目に浮かんで、私も混乱気味だった。
そして日本が得点するなら前半の20分よりも前の時間帯。
おそらくセットプレーから闘莉王か中澤が高さに負けずに
ヘッドで押し込むなんて意外とありえるのではないかと思っていた。
或いはショートコーナーからの奇襲とか。
対するデンマークはすっかり有名になったベントナーと、
右ワイドのロンメダールはマークがきついとして、
これまでのエースだったトマソンに集まることも想定済みだった。
実際その通りになり、トマソンのマークが甘いのか、
マンマークはだれも付いていないのか、開始早々から危険だった。
トマソンにもう少し決定力があれば2点は入れられていた。
そんな立ち上がりはシステムに問題があった日本だったが、
左から大久保が無人のゴール中央にクロスを入れると、
右に居た松井がそのスペースに走りこんで、
右足のアウトで合わせて技ありと思ったが、
画像の通りに相手GKの膝に当たって不運のノーゴール。
ただ、点を入れたのは松井でも大久保でもなかったが、
日本が勝った大きな要因がコレ。
これは相手は全く想定外で相当驚いたはず。
これで随分と相手を飲み込んでいた。影のMVPシーンだと思う。
しかもその直後は惜しくもクロスバーとポストの付近を
ボール1個分ずれただけの長谷部のシュートもあった。
その短時間の2つの畳み掛けたシュートは格の違いを感じさせたはず。
だからデンマークはそれによって飲まれた。
でも自分たちの戦術であるトマソンからの得点は狙っていた展開。
しかしその3分後。
やはり恐怖を感じたデンマークはファールが増えてくる。
その早速のチャンスがこの右からの30mちょっとあったFKだった。
ここは距離もあるし本田が蹴るだろうとは思った。
その通りに蹴った。
相手GKは本田のことを何も知らんのか、
普通のレフティーが回転を掛けて蹴った場合の右に動いた。
蹴った瞬間に動いたので、これはもう貰ったも同然だった。
無回転ではあるが、そんなに複雑な動きはしてなく、
ほぼ真っ直ぐに狙い通りのゴールの左サイドネットに突き刺さった。
ただGKも慌てて反応したが、ラッキーだったのはほぼ真っ直ぐだが、
僅かだけゴール近くまで来て左下に落ちた。
それが逆にぶれたら指先でセーブされたかもしれない。
しかしこれで相手は日本の脅威は本物だと完全に飲まれた。
こっちはこれで行けるぞという確信の手応えを掴んだ。
日本人には似合わないポーズだが、
本田は何か持ってるのなら、それは持たしてくれている
見えない存在に感謝しないといかんよな。
初詣などのお参りも、お願いばかりしているからダメなんだと
昔、坊さんに聞いたことがある。
なので必ずお礼参りが必要なんだと。
そんな礼も一切言わないでお願いばかりしているヤツのことなんか、
誰が願いを叶えてくれるかって話だった。
なので感謝は怠ったらいかんのだよ。
でもデンマークも怯んでは居られずに、トマソンに集める。
危ない場面もあったが川島が好セーブで同点期を潰した。
ところが日本はつまらないミスもやった。
12分にはFKが遅いと遠藤がイエローを貰った。
そんな主審だったのに、26分には長友がスローインが遅いと貰った。
こういう無駄なイエローは貰ってほしく無い。
折角ギリギリのファールで凌いでいる意味が無くなる。
確か決勝トーナメントでは一旦リセットされた気もしたが、
もしそうでなかったら、先に進むほどきついのに、
ここでようやく固定されたメンバーが、つまらん累積で出られないのは
最悪だとしか言えない。
だが30分にはまたしてもFKを貰った。
今度はほぼ正面からの30m弱の距離。
ここは私は「ヤットが蹴れ!」と声を出した。
それは当然サッカーは得点王もあるし、点を取ったやつが好調として
蹴らせる傾向が強い。だから相手は本田しか考えてない。
実際壁の右側は1枚足りないと思った。
だから遠藤の右足で、その右のポストを狙って打てば、
壁の脇をすり抜けて、カーブして枠内に飛ぶと思ったのだ。
それが絵に書いたように思った通りに遠藤が蹴った。
まるで自分がゲームでもして選手と言う駒を動かしたような感じだった。
なんでもここは俺に蹴らせろと本田に遠藤が言ったらしい。
自己主張したヤット。それは今野がヤットが点を取る夢を見たから?
だけど相手は本田の無回転警戒で今度は左に動いたので、
思いっきり逆を突かれる事となったのだ。
これで2-0となり、0-0で突破の日本としては完全にいける状況。
3点取られなければ敗退は無いと来れば、今の代表にそれはない。
もうドイツの豪州戦の悪夢など過去のことだ。
常に比較的無表情で淡々としているヤットが、
こんなに嬉しそうな顔してこんなに飛んでるぞ!?
ある種W杯ってやっぱスゲェ!そう思った。
この笑顔と飛距離(?)には4年間の積年の思いが乗ってんだよな。
駆け寄る本田と大久保の表情は見えないが喜色満面のはず。
前半はこのまま終了。
トマソンをフリーにさせやすいミスはあったが、
ベントナーは阿部を含んだCB陣が仕事をさせず、
ロンメダールには長友が完璧にさせないことが功を奏した。
後半は開始早々3点目かと思った。
遠藤のFKのボールはクロスが流れたのだと思うが、
ジャブラニの特徴のままに伸びて行き、
GKの手をかすめてクロスバーを直撃した。
あれが入ればドイツW杯での豪州戦で俊輔のFKに
高原が合わせに行ったが、GKと接触して共倒れになった時に
勝手に入ってしまったあれと同じ感じだったのに。
その後は一進一退の攻防で互いに決め手を欠く。
だが後半34分にはラルセンのボレーがバー直撃で危険な場面も。
そんな不安が具現化されてしまう。
35分にはシュミレーション気味にアッゲルがエリア内で長谷部と競って
倒れたところPKの判定が下った。
キッカーは・・・私がこの試合のキーマンにあげたトマソンだ。
比較的調子が良さそうでここは決めそうにも感じたが、
左だと私は直感して川島に念を送った。
何でそう思ったのかは、さすがにもう点が欲しいところで、
右はミスしやすい蹴り方になるので確実に左だと思った。
トマソンのボールはその通りに飛んできて、
川島も読みきれていて好セーブ!!
やっぱ川島もキレてるな。
しかしここでデンマークと日本の一喜一憂があった。
奇しくも川島の弾いたボールはまるで駒のように回転して、
すぐ目の前に回りながら止まろうとしていた。
そうなると一番姿勢が良くボールに近いのはトマソンだ。
川島もすかさずセーブに動き、日本DF陣も詰め寄るが、
あまりにもイージーな位置のボールはトマソンに押し込まれた。
できることなら完封したかったが、いわゆる事故での1点は
あの頻発したオウンゴール同様につき物なので仕方ない。
だが不運だっただけで、川島が止めた事実が大きな意味がある。
しかしこれで1点差。勝って兜の緒を締めたい。黄色信号か。
その6分後の後半42分。日本はついにとどめを刺した。
大久保からパスを受けた本田が中央で切り込む。
個人技の切り返しでDFを振り切ってここでシュートだと思った。
なにせもうGKと1対1だった。
でもその後中央に軽くパスをした。
そこにこの後半29分に交代して入っていた岡崎が居て、
左足で受けて、その左足を軽く振りなおして…というか、
手繰り寄せるようにして、遠藤さながらのコロコロシュート。
完全フリーで代表の不動のFWと思われる働きをして来たが、
直前で完全な調子落ちで動きも精彩を欠いていた岡崎に、
同じ年の本田が得点王に名乗りを上げることを意識せず、
ヤナギのような決め所で決められないラストパスとはまるで違う
パスを出して、日本は全員で勝つんだと言う象徴のようなゴール。
結果としてそれは美談だし良かった。
しかし万が一岡崎が焦ってそれをミスしたら揃って戦犯。
情けのようなものはピッチ上では要らないとシビアに思う。
日本人的には好きな態度だったが。
やはりそこは得点期は点を入れに行き、岡崎はそのセカンドボールの
対策をして、こぼれてきたら押し込めばいいとは思った。
こういう試合だったから良かったが、1点を争う試合ではまずい。
多分突破確定の手ごたえがあって出来たことだとは思うけど。
なんにしても日本はこれで3-1となり、デンマークはここから3点必要。
それはもう無音の試合終了のホイッスルが吹かれた瞬間でもあった。
このあとは選手交代などで時間を使い、試合終了。
昨日デンマークのカールスバーグを飲んだ甲斐があった。
落胆の表情のデンマークの選手の傍らには、
それぞれが抱き合う歓喜の日本代表が居た。
そして画像の通りに円陣のようになって、
何故か知らぬがその中にイナが居て音頭をとって
飛び跳ねて回る勝利の全員ダンス!?
光ある所に影がある。
光だった選手が影になることも当然ある。
中村俊輔はもはや自分が中心だとは思っていない。
思っていたらここには居られない。
ましてフランスのようなことを起こしては大問題。
ここは怪我と自分の調子が上がらないことに唇をかんでる。
岡田監督も俊輔は見限ったわけでもない。
でも調子がいい選手を使うのは当たり前のこと。
それをしないフランスはリベリーのわがまま邦題のチームに
させてしまったことで大崩壊したのだから。
監督が一選手に依存したらその時点で終り。
このように0勝1敗2分か1勝1敗1分で3位敗退濃厚で、
得失点差で2位通過もあると予想した日本は2勝1敗0分で2位通過。
嬉しい誤算だった。
でも実質1-0の勝利っぽいので0-0予想は強ち間違いでも無い。
なんでかというと、2点はFKだから。
だってこれまで何本浮かせて失敗をしてきた?
そう思うと、急にこんなに決まるとも思えないよ。
そこの決定したことが嬉しい誤算の典型部分だった。
流れで完全に崩して入れたのは岡崎の3点目だけだったし。
何故日本はこんなに急に変わったんだろうか?
イタリアもフランスもスペインも親善試合でイマイチだった。
ある意味イングランドも日本に苦戦してイマイチだし、
どの国も直前で調子が上がってないところはそのまま。
だからそれが普通なのに何故!?
これは中心と据えた選手が結果を出さない。故障などもある。
戦術やフォーメーションもしっくり来るものが無い。
模索に模索を重ねて、あまりにも固定化されなさ過ぎた。
選手も朝令暮改のような毎度の変更にアップアップだった。
それが土壇場でのアンカーを据えた4-1-4-1が功を奏し、
ようやく一縷の光が見えた。
そこで4-3-3も併用しつつ4-4-2をやめた。
選手で言うと、俊輔と楢崎と内田をはずしたことは正解。
俊輔はジダンにはなれない。
試合感も薄れていただろうし仕方ないと思うが、
オランダ戦は私は失格の烙印を押した。
何故なら押し上げて行きたい場面でまたしてもバックパス。
あの瞬間にそう思った。
そればかりやってきたから点が入らなかったんだ。
リスクを犯さなければ点なんて取れない。
失点を恐れて得点なんて無いんだ。
3試合ドローだったらこの予選リーグで終わってた。
俊輔にはその失点恐怖症があると思った。
それが大久保も本田も松井もそう思わせて切り返して前に運ぶ。
ここに来ての急造ではあるがそれが出来ている。
俊輔にはそれが出来ないのだ。
なにもマルセイユルーレットをしてくれとは言わない。
でも後ろを向けば相手も「バックにパス出すか…」と一瞬油断する。
そこですかさず切り返すから対応にコンマ数秒遅れが出る。
だから前に出て行けるんだ。
でもこれは調子落ちしていた松井が調子を上げたことが大きい。
ずっと松井はらしくない動きが多かった。
ルマンで中心に思われていた時期のあれが影を潜めていた。
それがここで帰ってきたことが大きい。
だからドイツでもなんでジーコは松井を呼ばないんだと言ったのだ。
俊輔と被ったって、武器が違うんだから。
そして内田はやはり直前まで来て体調が芳しくないのはやむなし。
でもそれでは使えない。
逆にドイツではSBの加地・駒野は問題なかった。
その加地は岡田とある種の衝突があったので呼ばないなりにも
駒野は以前で言うと名良橋のようにポジションも同じだが
ボーっとしていることもあるのだが、クロスもいいものがあるし、
フィジカルもなかなかなので、もっと使って欲しかっただけに
結果として今の状況はいいと思っているし、
川島も、常に川口か楢崎のコンビではまずいし、
何分にも34歳コンビが中心では次世代も見えない。
これに関してはイタリアがいい例。
世代交代がウマく行って無い。
FW陣はこぞって居なくなった。
ビエリ・トッティ・インザーギ・デルピエロ。
そして決定力不足と思っているジラルディーノがまだ居る。
そこの若手のこれという台頭が無いことと、
ブッフォンが離脱したゴールマウスをマルケッティが守るが、
ブッフォンは100戦を超える代表歴。
マルケッティは4試合程度しか出来て無い。
そのブッフォンだけに依存してきたことがこうなった。
さらにファビオ・カンナバーロは秀悦なSBだが、
36歳でまだレギュラーとはそんなに人材が居ないのか、
そこまで依存しているのか、どっちみち致命的。
近代カテナチオの代表格なのは間違いないが、
若手を起用しない監督の起用法や人選に大きな問題があった。
日本は俊輔を怪我もあったし見限ったこと。
楢崎がイマイチで川島にチャンスを与えたこと。
そこで代わった選手が結果を出したことも大きいが、
英断できなければこんな状況は無かった。
そしてメンタルトレーニングを上手にして、
監督としてのそのコントロールも意外とウマかったこと。
さらに選手が欠けていることや、しないとならないことを
個々に解って修正に努め、大久保や松井や本田などが
それを実戦でできていることが大きい。
それが出来ないものは、どんなビッグネームでもピッチには立てない。
そう言う意味ではヤットも危ないと思う。
でも長友や阿部と共にかなりの距離を走っている。
ビジネス研修でこんな標語がある。
************************************
知恵のある者は知恵を出せ
力のある者は力を出せ
知恵も力も出せない者は汗を出せ
************************************
もしかしたら「汗をも出せないものは去れ」とか
続きがあったかもしれないが、世の中ってこういうもの。
こういうことで今の日本代表はこうなったのだと推測する。
次はパラグアイ。正直勝てる。
サンタクルスは高さがあるイケメンだが、
デンマーク戦が活かせる。
でも暫く南米勢とはやって無いその辺がやや不安。
でも手を抜いたのかどうか知らないが、
ニュージーランドと0-0のチームに負けてられない。
そこを勝ち抜くとスペインかチリかスイスか、
はたまたポルトガルかコートジボワールか。
コートジボワールは親善試合で見たので、
他のマッチアップがみたいが、リベンジも果たしたいし、
闘莉王とドログバがまた!!?なんてことも無いと思うなりに
どうなるのかみたい気もする。
ポルトガルは評判だが、欧州予選はデンマークにやられて
2位で勝って切符を手にした国。過度の期待はしてない。
ならばコートジボワール濃厚か?
それもH組の1位がどこになるかだな。チリっぽいな…。
だとしても南米戦が続くのはパラグアイで慣らしてチリというのは
都合がいいかも。苦戦経験もあるが、今回好調で出てきたが
大半W杯には出て無い国だけに、そこに勝てば岡田監督有言実行となる。
そうなるのも面白いじゃないか。
韓国だけにアジア最高位を持たせておきたくないし、
本田の言うとおりのことも起こしたっていいんだぜ!?
この日、早寝してこの試合に備えるつもりだった。
でも寝られない…。
そうしているとイタリア戦が始まった。
イタリアの敗退は既出の通り、始まる前から予想済み。
そのみっともないほどの決定的な瞬間も見ないといけないと思った。
あの雄雄しいアズーリが必死になりパワープレーする。
実際そんな場面を見ることになったのだが、
結果は解ってたとおりでも、最後は突き放そうとするスロバキアに
追いつこうとするイタリアの攻防は見応えがあった。
だから1:00まで起きていて、そこから即行仮眠をとった。
しかし朝になるのを避けるために、特にめざましもしなかったので
TVをつけっぱなしに寝ていたので、サッカーらしい音が耳に入ると
ハッと目を覚まし、実質1時間寝たかどうかで今の時間になっている。
最後は3:00に目が覚めたが、3:30だからギリギリまで寝ようと
4度寝ぐらいをしていたのだが、驚いたことが起こった。
「3:30になったわよ」
仕事部屋のドアが開いて寝ていた私に声が掛かった。
サッカーなんて全く興味ないかみさんだった。
アイツ…さすがににわかの皆さんと一緒で気になっていたようだ。
一応トイレに目が覚めて、麦茶を飲んで寝たのだと思ったら、
もっと驚いたのは、向こうの部屋でもTVがついていた。
それはハーフタイムにタバコを買いに出る時に気がついた。
さすがに本田が1点とって先制した安心感からか寝てしまったようだが、
なんとなくいつ目覚めてもいいようにそのままにしておいた。
そんな我が家レベルでもいつもと違う様子だった。
ちなみに朝一で目覚めた瞬間の娘に声を掛けた。
テンションを一定に保って「日本は勝った?負けた?引き分け?」と
聞いたみたところ、「勝った」と寝ぼけ眼で何も知らぬまま言った。
なので「正解~!」と微笑んだが寝ぼけ眼でボーっとしていた。
冒頭の画像はそんな我が日本代表と国旗。
国旗のデカさが国を挙げての戦いなのだという重みを見事に表現している。
まずこの試合の予想はスコアレスドローが本命。
なんとなく決め手を欠くカウンターの応酬に思った。
日本は勝てるとも思っているのは当然だが、
考えるほどに負ける様子も目に浮かんで、私も混乱気味だった。
そして日本が得点するなら前半の20分よりも前の時間帯。
おそらくセットプレーから闘莉王か中澤が高さに負けずに
ヘッドで押し込むなんて意外とありえるのではないかと思っていた。
或いはショートコーナーからの奇襲とか。
対するデンマークはすっかり有名になったベントナーと、
右ワイドのロンメダールはマークがきついとして、
これまでのエースだったトマソンに集まることも想定済みだった。
実際その通りになり、トマソンのマークが甘いのか、
マンマークはだれも付いていないのか、開始早々から危険だった。
トマソンにもう少し決定力があれば2点は入れられていた。
そんな立ち上がりはシステムに問題があった日本だったが、
左から大久保が無人のゴール中央にクロスを入れると、
右に居た松井がそのスペースに走りこんで、
右足のアウトで合わせて技ありと思ったが、
画像の通りに相手GKの膝に当たって不運のノーゴール。
ただ、点を入れたのは松井でも大久保でもなかったが、
日本が勝った大きな要因がコレ。
これは相手は全く想定外で相当驚いたはず。
これで随分と相手を飲み込んでいた。影のMVPシーンだと思う。
しかもその直後は惜しくもクロスバーとポストの付近を
ボール1個分ずれただけの長谷部のシュートもあった。
その短時間の2つの畳み掛けたシュートは格の違いを感じさせたはず。
だからデンマークはそれによって飲まれた。
でも自分たちの戦術であるトマソンからの得点は狙っていた展開。
しかしその3分後。
やはり恐怖を感じたデンマークはファールが増えてくる。
その早速のチャンスがこの右からの30mちょっとあったFKだった。
ここは距離もあるし本田が蹴るだろうとは思った。
その通りに蹴った。
相手GKは本田のことを何も知らんのか、
普通のレフティーが回転を掛けて蹴った場合の右に動いた。
蹴った瞬間に動いたので、これはもう貰ったも同然だった。
無回転ではあるが、そんなに複雑な動きはしてなく、
ほぼ真っ直ぐに狙い通りのゴールの左サイドネットに突き刺さった。
ただGKも慌てて反応したが、ラッキーだったのはほぼ真っ直ぐだが、
僅かだけゴール近くまで来て左下に落ちた。
それが逆にぶれたら指先でセーブされたかもしれない。
しかしこれで相手は日本の脅威は本物だと完全に飲まれた。
こっちはこれで行けるぞという確信の手応えを掴んだ。
日本人には似合わないポーズだが、
本田は何か持ってるのなら、それは持たしてくれている
見えない存在に感謝しないといかんよな。
初詣などのお参りも、お願いばかりしているからダメなんだと
昔、坊さんに聞いたことがある。
なので必ずお礼参りが必要なんだと。
そんな礼も一切言わないでお願いばかりしているヤツのことなんか、
誰が願いを叶えてくれるかって話だった。
なので感謝は怠ったらいかんのだよ。
でもデンマークも怯んでは居られずに、トマソンに集める。
危ない場面もあったが川島が好セーブで同点期を潰した。
ところが日本はつまらないミスもやった。
12分にはFKが遅いと遠藤がイエローを貰った。
そんな主審だったのに、26分には長友がスローインが遅いと貰った。
こういう無駄なイエローは貰ってほしく無い。
折角ギリギリのファールで凌いでいる意味が無くなる。
確か決勝トーナメントでは一旦リセットされた気もしたが、
もしそうでなかったら、先に進むほどきついのに、
ここでようやく固定されたメンバーが、つまらん累積で出られないのは
最悪だとしか言えない。
だが30分にはまたしてもFKを貰った。
今度はほぼ正面からの30m弱の距離。
ここは私は「ヤットが蹴れ!」と声を出した。
それは当然サッカーは得点王もあるし、点を取ったやつが好調として
蹴らせる傾向が強い。だから相手は本田しか考えてない。
実際壁の右側は1枚足りないと思った。
だから遠藤の右足で、その右のポストを狙って打てば、
壁の脇をすり抜けて、カーブして枠内に飛ぶと思ったのだ。
それが絵に書いたように思った通りに遠藤が蹴った。
まるで自分がゲームでもして選手と言う駒を動かしたような感じだった。
なんでもここは俺に蹴らせろと本田に遠藤が言ったらしい。
自己主張したヤット。それは今野がヤットが点を取る夢を見たから?
だけど相手は本田の無回転警戒で今度は左に動いたので、
思いっきり逆を突かれる事となったのだ。
これで2-0となり、0-0で突破の日本としては完全にいける状況。
3点取られなければ敗退は無いと来れば、今の代表にそれはない。
もうドイツの豪州戦の悪夢など過去のことだ。
常に比較的無表情で淡々としているヤットが、
こんなに嬉しそうな顔してこんなに飛んでるぞ!?
ある種W杯ってやっぱスゲェ!そう思った。
この笑顔と飛距離(?)には4年間の積年の思いが乗ってんだよな。
駆け寄る本田と大久保の表情は見えないが喜色満面のはず。
前半はこのまま終了。
トマソンをフリーにさせやすいミスはあったが、
ベントナーは阿部を含んだCB陣が仕事をさせず、
ロンメダールには長友が完璧にさせないことが功を奏した。
後半は開始早々3点目かと思った。
遠藤のFKのボールはクロスが流れたのだと思うが、
ジャブラニの特徴のままに伸びて行き、
GKの手をかすめてクロスバーを直撃した。
あれが入ればドイツW杯での豪州戦で俊輔のFKに
高原が合わせに行ったが、GKと接触して共倒れになった時に
勝手に入ってしまったあれと同じ感じだったのに。
その後は一進一退の攻防で互いに決め手を欠く。
だが後半34分にはラルセンのボレーがバー直撃で危険な場面も。
そんな不安が具現化されてしまう。
35分にはシュミレーション気味にアッゲルがエリア内で長谷部と競って
倒れたところPKの判定が下った。
キッカーは・・・私がこの試合のキーマンにあげたトマソンだ。
比較的調子が良さそうでここは決めそうにも感じたが、
左だと私は直感して川島に念を送った。
何でそう思ったのかは、さすがにもう点が欲しいところで、
右はミスしやすい蹴り方になるので確実に左だと思った。
トマソンのボールはその通りに飛んできて、
川島も読みきれていて好セーブ!!
やっぱ川島もキレてるな。
しかしここでデンマークと日本の一喜一憂があった。
奇しくも川島の弾いたボールはまるで駒のように回転して、
すぐ目の前に回りながら止まろうとしていた。
そうなると一番姿勢が良くボールに近いのはトマソンだ。
川島もすかさずセーブに動き、日本DF陣も詰め寄るが、
あまりにもイージーな位置のボールはトマソンに押し込まれた。
できることなら完封したかったが、いわゆる事故での1点は
あの頻発したオウンゴール同様につき物なので仕方ない。
だが不運だっただけで、川島が止めた事実が大きな意味がある。
しかしこれで1点差。勝って兜の緒を締めたい。黄色信号か。
その6分後の後半42分。日本はついにとどめを刺した。
大久保からパスを受けた本田が中央で切り込む。
個人技の切り返しでDFを振り切ってここでシュートだと思った。
なにせもうGKと1対1だった。
でもその後中央に軽くパスをした。
そこにこの後半29分に交代して入っていた岡崎が居て、
左足で受けて、その左足を軽く振りなおして…というか、
手繰り寄せるようにして、遠藤さながらのコロコロシュート。
完全フリーで代表の不動のFWと思われる働きをして来たが、
直前で完全な調子落ちで動きも精彩を欠いていた岡崎に、
同じ年の本田が得点王に名乗りを上げることを意識せず、
ヤナギのような決め所で決められないラストパスとはまるで違う
パスを出して、日本は全員で勝つんだと言う象徴のようなゴール。
結果としてそれは美談だし良かった。
しかし万が一岡崎が焦ってそれをミスしたら揃って戦犯。
情けのようなものはピッチ上では要らないとシビアに思う。
日本人的には好きな態度だったが。
やはりそこは得点期は点を入れに行き、岡崎はそのセカンドボールの
対策をして、こぼれてきたら押し込めばいいとは思った。
こういう試合だったから良かったが、1点を争う試合ではまずい。
多分突破確定の手ごたえがあって出来たことだとは思うけど。
なんにしても日本はこれで3-1となり、デンマークはここから3点必要。
それはもう無音の試合終了のホイッスルが吹かれた瞬間でもあった。
このあとは選手交代などで時間を使い、試合終了。
昨日デンマークのカールスバーグを飲んだ甲斐があった。
落胆の表情のデンマークの選手の傍らには、
それぞれが抱き合う歓喜の日本代表が居た。
そして画像の通りに円陣のようになって、
何故か知らぬがその中にイナが居て音頭をとって
飛び跳ねて回る勝利の全員ダンス!?
光ある所に影がある。
光だった選手が影になることも当然ある。
中村俊輔はもはや自分が中心だとは思っていない。
思っていたらここには居られない。
ましてフランスのようなことを起こしては大問題。
ここは怪我と自分の調子が上がらないことに唇をかんでる。
岡田監督も俊輔は見限ったわけでもない。
でも調子がいい選手を使うのは当たり前のこと。
それをしないフランスはリベリーのわがまま邦題のチームに
させてしまったことで大崩壊したのだから。
監督が一選手に依存したらその時点で終り。
このように0勝1敗2分か1勝1敗1分で3位敗退濃厚で、
得失点差で2位通過もあると予想した日本は2勝1敗0分で2位通過。
嬉しい誤算だった。
でも実質1-0の勝利っぽいので0-0予想は強ち間違いでも無い。
なんでかというと、2点はFKだから。
だってこれまで何本浮かせて失敗をしてきた?
そう思うと、急にこんなに決まるとも思えないよ。
そこの決定したことが嬉しい誤算の典型部分だった。
流れで完全に崩して入れたのは岡崎の3点目だけだったし。
何故日本はこんなに急に変わったんだろうか?
イタリアもフランスもスペインも親善試合でイマイチだった。
ある意味イングランドも日本に苦戦してイマイチだし、
どの国も直前で調子が上がってないところはそのまま。
だからそれが普通なのに何故!?
これは中心と据えた選手が結果を出さない。故障などもある。
戦術やフォーメーションもしっくり来るものが無い。
模索に模索を重ねて、あまりにも固定化されなさ過ぎた。
選手も朝令暮改のような毎度の変更にアップアップだった。
それが土壇場でのアンカーを据えた4-1-4-1が功を奏し、
ようやく一縷の光が見えた。
そこで4-3-3も併用しつつ4-4-2をやめた。
選手で言うと、俊輔と楢崎と内田をはずしたことは正解。
俊輔はジダンにはなれない。
試合感も薄れていただろうし仕方ないと思うが、
オランダ戦は私は失格の烙印を押した。
何故なら押し上げて行きたい場面でまたしてもバックパス。
あの瞬間にそう思った。
そればかりやってきたから点が入らなかったんだ。
リスクを犯さなければ点なんて取れない。
失点を恐れて得点なんて無いんだ。
3試合ドローだったらこの予選リーグで終わってた。
俊輔にはその失点恐怖症があると思った。
それが大久保も本田も松井もそう思わせて切り返して前に運ぶ。
ここに来ての急造ではあるがそれが出来ている。
俊輔にはそれが出来ないのだ。
なにもマルセイユルーレットをしてくれとは言わない。
でも後ろを向けば相手も「バックにパス出すか…」と一瞬油断する。
そこですかさず切り返すから対応にコンマ数秒遅れが出る。
だから前に出て行けるんだ。
でもこれは調子落ちしていた松井が調子を上げたことが大きい。
ずっと松井はらしくない動きが多かった。
ルマンで中心に思われていた時期のあれが影を潜めていた。
それがここで帰ってきたことが大きい。
だからドイツでもなんでジーコは松井を呼ばないんだと言ったのだ。
俊輔と被ったって、武器が違うんだから。
そして内田はやはり直前まで来て体調が芳しくないのはやむなし。
でもそれでは使えない。
逆にドイツではSBの加地・駒野は問題なかった。
その加地は岡田とある種の衝突があったので呼ばないなりにも
駒野は以前で言うと名良橋のようにポジションも同じだが
ボーっとしていることもあるのだが、クロスもいいものがあるし、
フィジカルもなかなかなので、もっと使って欲しかっただけに
結果として今の状況はいいと思っているし、
川島も、常に川口か楢崎のコンビではまずいし、
何分にも34歳コンビが中心では次世代も見えない。
これに関してはイタリアがいい例。
世代交代がウマく行って無い。
FW陣はこぞって居なくなった。
ビエリ・トッティ・インザーギ・デルピエロ。
そして決定力不足と思っているジラルディーノがまだ居る。
そこの若手のこれという台頭が無いことと、
ブッフォンが離脱したゴールマウスをマルケッティが守るが、
ブッフォンは100戦を超える代表歴。
マルケッティは4試合程度しか出来て無い。
そのブッフォンだけに依存してきたことがこうなった。
さらにファビオ・カンナバーロは秀悦なSBだが、
36歳でまだレギュラーとはそんなに人材が居ないのか、
そこまで依存しているのか、どっちみち致命的。
近代カテナチオの代表格なのは間違いないが、
若手を起用しない監督の起用法や人選に大きな問題があった。
日本は俊輔を怪我もあったし見限ったこと。
楢崎がイマイチで川島にチャンスを与えたこと。
そこで代わった選手が結果を出したことも大きいが、
英断できなければこんな状況は無かった。
そしてメンタルトレーニングを上手にして、
監督としてのそのコントロールも意外とウマかったこと。
さらに選手が欠けていることや、しないとならないことを
個々に解って修正に努め、大久保や松井や本田などが
それを実戦でできていることが大きい。
それが出来ないものは、どんなビッグネームでもピッチには立てない。
そう言う意味ではヤットも危ないと思う。
でも長友や阿部と共にかなりの距離を走っている。
ビジネス研修でこんな標語がある。
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知恵のある者は知恵を出せ
力のある者は力を出せ
知恵も力も出せない者は汗を出せ
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もしかしたら「汗をも出せないものは去れ」とか
続きがあったかもしれないが、世の中ってこういうもの。
こういうことで今の日本代表はこうなったのだと推測する。
次はパラグアイ。正直勝てる。
サンタクルスは高さがあるイケメンだが、
デンマーク戦が活かせる。
でも暫く南米勢とはやって無いその辺がやや不安。
でも手を抜いたのかどうか知らないが、
ニュージーランドと0-0のチームに負けてられない。
そこを勝ち抜くとスペインかチリかスイスか、
はたまたポルトガルかコートジボワールか。
コートジボワールは親善試合で見たので、
他のマッチアップがみたいが、リベンジも果たしたいし、
闘莉王とドログバがまた!!?なんてことも無いと思うなりに
どうなるのかみたい気もする。
ポルトガルは評判だが、欧州予選はデンマークにやられて
2位で勝って切符を手にした国。過度の期待はしてない。
ならばコートジボワール濃厚か?
それもH組の1位がどこになるかだな。チリっぽいな…。
だとしても南米戦が続くのはパラグアイで慣らしてチリというのは
都合がいいかも。苦戦経験もあるが、今回好調で出てきたが
大半W杯には出て無い国だけに、そこに勝てば岡田監督有言実行となる。
そうなるのも面白いじゃないか。
韓国だけにアジア最高位を持たせておきたくないし、
本田の言うとおりのことも起こしたっていいんだぜ!?