TwitterのCEOがトランプ大統領のツイートに警告を付けた理由を説明
Twitter(ツイッター)が5月26日にトランプ大統領の2つのツイートに「要事実確認」の警告を表示した後、ドナルド・トランプ大統領と彼のお気に入りのソーシャルメディアプラットフォームの間で緊張が高まっている。
27日夜、TwitterのCEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏は自社プラットフォームで同社の対応を説明した。彼は滅多に政治的闘争をしない。
声明の中でドーシー氏は、Facebook(フェイスブック)のプラットフォーム取締りに関する取り憑かれたような中立的アプローチとTwitterの現在の状況を比較する、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏がFox News向けに出したコメントに言及した。ザッカーバーグ氏は「Facebookはオンラインでの人々の全発言の真偽を決定する存在であるべきではないと固く信じている」と述べた。「民間企業、特にプラットフォーム企業はそうしたことを行う立場にあるべきではない」
ドーシー氏はまた、Twitterの幹部を責めるトランプ氏のオンラインサポーターや代理人たちを非難した。トランプ氏のTwitterに対する憤りに感化されて活発になった批判者たちに「Twitter従業員をどうか巻き込まないでほしい」と求めた。
ドーシー氏の個人アカウントと同社のセーフティーアカウントで「トランプ氏の2つのツイートに要事実確認のリンクを貼るという措置は、それらが『投票用紙を受け取って選挙に参加するために何をすべきか、有権者を混乱させる』可能性があったからだ」とはっきり説明した。
同社が警告を表示したツイートの中で(見えないようにしたり削除したりはしていない)、トランプ大統領はカリフォルニア州知事が「誰であろうが、どうしてそこにいるのかに関係なく州に住んでいる何百万というあらゆる人に投票用紙を送ろうとしている」と誤った内容を記述している。実際にはカリフォルニア州は登録された有権者だけに投票用紙を送る。大統領はまた、郵送投票の信用性について恐ろしいほど偽りの主張を展開した。郵送投票のシステムはすでに不在票という形で米国中で活用されている。
説明とともに、ドーシー氏はTwitterが「civic integrity policy」と呼ぶ、プラットフォーム上での特定の種の「操るような言動」を禁止するルールへのリンクも案内した。ルールによると、投票方法や投票するために必要な書類、選挙の日時に関してミスリードするような情報は禁止されている。ポリシーに照らすと、「『選挙は仕組まれている』という根拠のない主張のような」選挙に関する漠然とした主張は禁止されていない。
Twitterの介入アクションとしては、ユーザーにツイート削除を強制する、経歴に誤情報を表示した場合のアカウント凍結、「深刻なポリシー違反、または度重なるポリシー違反」で永久追放というものがある。
26日のTwitterの対応は、トランプ大統領が根拠のない陰謀説を推進する一連のツイートに続くものとなったというタイミングは偶然の一致だろう。大統領はMSNBCのホストで「政治ライバルのJoe Scarborough(ジョー・スカーボロ)氏が24年ほど前の議会インターンの死に関わっている」との陰謀説を主張していた。
27日夜、ホワイトハウス報道官のKayleigh McEnany(ケイリー・マッケナニー)氏は「大統領が『ソーシャルメディアに関する』大統領令に間もなく署名するだろう」と記者団に述べた。ショッキングではあるが非現実的なTwitterへの報復だと広く受け止められている。大統領令は、現代のインターネットを支えるのに必須の規定である通信品位法230条を脅かし、FTC(連邦取引委員会)とFCC(連邦通信委員会)を通じてソーシャルメディア企業の力を削ごうとする、ホワイトハウスが以前展開した取り組みの焼き直しとなりそうだ。
トランプ大統領は8000万人超のフォロワーに対して「Stay Tuned!!!」(乞うご期待)とツイートし、今後の報復をほのめかした。
Twitterのファクトチェック警告に怒り心頭のトランプ大統領、SNSを規制または閉鎖すると息巻く
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6361058
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2005/29/news145.html
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2005/28/news064.html
米Twitterは5月29日(現地時間)、ドナルド・トランプ米大統領のツイートを初めて非表示にした。26日にはトランプ氏のツイートに初めてラベルを付け、それに不満を持った同氏は28日、Twitterを含むソーシャルプラットフォームに圧力をかける大統領令に署名した。
「表示」をクリックすればツイートを表示できる
ツイートは削除されたのではなく、「このツイートは、暴力の賛美についてのTwitterルールに違反しています。ただし、Twitterではこのツイートに公共性があると判断したため、引き続き表示できます」という告知の右端にある「表示」をクリック(タップ)すると表示される。
非表示になったツイートは、ミネソタ州ミネアポリスで発生した白人警官に殺された黒人男性についての抗議デモが暴動化した件についてのもので、ミネソタ州知事に対し、いつでも軍を差し向けると知らせたという内容。「略奪が始まれば(軍による)射撃も始まる」という部分が個人または集団に向けた暴力をほのめかす脅迫に当たるとみなされたようだ。
一般人による同様のツイートであればルール違反で削除するところだが、ニュース性があり、公益になると判断したため、ラベル付きで残した。
Twitterのコミュニケーションチームは「われわれは@realdonaldtrump(トランプ氏の公式Twitterアカウント)のこのツイートに公益通知を追加した」とツイートし、ジャック・ドーシーCEOがそのツイートをRT(リツイート)することで、この措置を同氏も認めていることを示した。
トランプ大統領、自分のツイートにラベルを付けたTwitterを「閉鎖してやる」とツイート
このツイートのしばらく後には、「Twitterは、われわれがTwitter(とその仲間たち)についてわれわれが日頃言っていることがすべて正しいことを証明した」とツイートした。恐らく、自分のツイートにラベルを付けたことを「保守派の意見」を制限したと受け取ったのだろう。このラベルは、トランプ氏が「郵送投票は大規模詐欺を引き起こす」と主張したツイートに表示されるもので、根拠のない主張にはラベルを付けるというTwitterルールとポリシーに準拠したものだ。ラベルをクリックすると、専門家は郵送投票が詐欺につながることは非常にまれであると説明しているという(かつてトランプ氏がフェイクニュースと罵倒した)CNNの解説が表示される。
ツイートは削除されたのではなく、「このツイートは、暴力の賛美についてのTwitterルールに違反しています。ただし、Twitterではこのツイートに公共性があると判断したため、引き続き表示できます」という告知の右端にある「表示」をクリック(タップ)すると表示される。
非表示になったツイートは、ミネソタ州ミネアポリスで発生した白人警官に殺された黒人男性についての抗議デモが暴動化した件についてのもので、ミネソタ州知事に対し、いつでも軍を差し向けると知らせたという内容。「略奪が始まれば(軍による)射撃も始まる」という部分が個人または集団に向けた暴力をほのめかす脅迫に当たるとみなされたようだ。
一般人による同様のツイートであればルール違反で削除するところだが、ニュース性があり、公益になると判断したため、ラベル付きで残した。
Twitterのコミュニケーションチームは「われわれは@realdonaldtrump(トランプ氏の公式Twitterアカウント)のこのツイートに公益通知を追加した」とツイートし、ジャック・ドーシーCEOがそのツイートをRT(リツイート)することで、この措置を同氏も認めていることを示した。
このツイートは連投になっており、続きは郵送投票の弊害について繰り返している。郵送投票を定着させれば、投票用紙の偽造や盗難が簡単になり、「最も不正行為をした人が勝つだろう」としている。このツイートには本稿執筆現在、まだラベルは表示されていない。
Twitter(ツイッター)が5月26日にトランプ大統領の2つのツイートに「要事実確認」の警告を表示した後、ドナルド・トランプ大統領と彼のお気に入りのソーシャルメディアプラットフォームの間で緊張が高まっている。
27日夜、TwitterのCEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏は自社プラットフォームで同社の対応を説明した。彼は滅多に政治的闘争をしない。
声明の中でドーシー氏は、Facebook(フェイスブック)のプラットフォーム取締りに関する取り憑かれたような中立的アプローチとTwitterの現在の状況を比較する、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏がFox News向けに出したコメントに言及した。ザッカーバーグ氏は「Facebookはオンラインでの人々の全発言の真偽を決定する存在であるべきではないと固く信じている」と述べた。「民間企業、特にプラットフォーム企業はそうしたことを行う立場にあるべきではない」
ドーシー氏はまた、Twitterの幹部を責めるトランプ氏のオンラインサポーターや代理人たちを非難した。トランプ氏のTwitterに対する憤りに感化されて活発になった批判者たちに「Twitter従業員をどうか巻き込まないでほしい」と求めた。
ドーシー氏の個人アカウントと同社のセーフティーアカウントで「トランプ氏の2つのツイートに要事実確認のリンクを貼るという措置は、それらが『投票用紙を受け取って選挙に参加するために何をすべきか、有権者を混乱させる』可能性があったからだ」とはっきり説明した。
同社が警告を表示したツイートの中で(見えないようにしたり削除したりはしていない)、トランプ大統領はカリフォルニア州知事が「誰であろうが、どうしてそこにいるのかに関係なく州に住んでいる何百万というあらゆる人に投票用紙を送ろうとしている」と誤った内容を記述している。実際にはカリフォルニア州は登録された有権者だけに投票用紙を送る。大統領はまた、郵送投票の信用性について恐ろしいほど偽りの主張を展開した。郵送投票のシステムはすでに不在票という形で米国中で活用されている。
説明とともに、ドーシー氏はTwitterが「civic integrity policy」と呼ぶ、プラットフォーム上での特定の種の「操るような言動」を禁止するルールへのリンクも案内した。ルールによると、投票方法や投票するために必要な書類、選挙の日時に関してミスリードするような情報は禁止されている。ポリシーに照らすと、「『選挙は仕組まれている』という根拠のない主張のような」選挙に関する漠然とした主張は禁止されていない。
Twitterの介入アクションとしては、ユーザーにツイート削除を強制する、経歴に誤情報を表示した場合のアカウント凍結、「深刻なポリシー違反、または度重なるポリシー違反」で永久追放というものがある。
26日のTwitterの対応は、トランプ大統領が根拠のない陰謀説を推進する一連のツイートに続くものとなったというタイミングは偶然の一致だろう。大統領はMSNBCのホストで「政治ライバルのJoe Scarborough(ジョー・スカーボロ)氏が24年ほど前の議会インターンの死に関わっている」との陰謀説を主張していた。
27日夜、ホワイトハウス報道官のKayleigh McEnany(ケイリー・マッケナニー)氏は「大統領が『ソーシャルメディアに関する』大統領令に間もなく署名するだろう」と記者団に述べた。ショッキングではあるが非現実的なTwitterへの報復だと広く受け止められている。大統領令は、現代のインターネットを支えるのに必須の規定である通信品位法230条を脅かし、FTC(連邦取引委員会)とFCC(連邦通信委員会)を通じてソーシャルメディア企業の力を削ごうとする、ホワイトハウスが以前展開した取り組みの焼き直しとなりそうだ。
トランプ大統領は8000万人超のフォロワーに対して「Stay Tuned!!!」(乞うご期待)とツイートし、今後の報復をほのめかした。
Twitterのファクトチェック警告に怒り心頭のトランプ大統領、SNSを規制または閉鎖すると息巻く
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6361058
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2005/29/news145.html
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2005/28/news064.html
米Twitterは5月29日(現地時間)、ドナルド・トランプ米大統領のツイートを初めて非表示にした。26日にはトランプ氏のツイートに初めてラベルを付け、それに不満を持った同氏は28日、Twitterを含むソーシャルプラットフォームに圧力をかける大統領令に署名した。
「表示」をクリックすればツイートを表示できる
ツイートは削除されたのではなく、「このツイートは、暴力の賛美についてのTwitterルールに違反しています。ただし、Twitterではこのツイートに公共性があると判断したため、引き続き表示できます」という告知の右端にある「表示」をクリック(タップ)すると表示される。
非表示になったツイートは、ミネソタ州ミネアポリスで発生した白人警官に殺された黒人男性についての抗議デモが暴動化した件についてのもので、ミネソタ州知事に対し、いつでも軍を差し向けると知らせたという内容。「略奪が始まれば(軍による)射撃も始まる」という部分が個人または集団に向けた暴力をほのめかす脅迫に当たるとみなされたようだ。
一般人による同様のツイートであればルール違反で削除するところだが、ニュース性があり、公益になると判断したため、ラベル付きで残した。
Twitterのコミュニケーションチームは「われわれは@realdonaldtrump(トランプ氏の公式Twitterアカウント)のこのツイートに公益通知を追加した」とツイートし、ジャック・ドーシーCEOがそのツイートをRT(リツイート)することで、この措置を同氏も認めていることを示した。
トランプ大統領、自分のツイートにラベルを付けたTwitterを「閉鎖してやる」とツイート
このツイートのしばらく後には、「Twitterは、われわれがTwitter(とその仲間たち)についてわれわれが日頃言っていることがすべて正しいことを証明した」とツイートした。恐らく、自分のツイートにラベルを付けたことを「保守派の意見」を制限したと受け取ったのだろう。このラベルは、トランプ氏が「郵送投票は大規模詐欺を引き起こす」と主張したツイートに表示されるもので、根拠のない主張にはラベルを付けるというTwitterルールとポリシーに準拠したものだ。ラベルをクリックすると、専門家は郵送投票が詐欺につながることは非常にまれであると説明しているという(かつてトランプ氏がフェイクニュースと罵倒した)CNNの解説が表示される。
ツイートは削除されたのではなく、「このツイートは、暴力の賛美についてのTwitterルールに違反しています。ただし、Twitterではこのツイートに公共性があると判断したため、引き続き表示できます」という告知の右端にある「表示」をクリック(タップ)すると表示される。
非表示になったツイートは、ミネソタ州ミネアポリスで発生した白人警官に殺された黒人男性についての抗議デモが暴動化した件についてのもので、ミネソタ州知事に対し、いつでも軍を差し向けると知らせたという内容。「略奪が始まれば(軍による)射撃も始まる」という部分が個人または集団に向けた暴力をほのめかす脅迫に当たるとみなされたようだ。
一般人による同様のツイートであればルール違反で削除するところだが、ニュース性があり、公益になると判断したため、ラベル付きで残した。
Twitterのコミュニケーションチームは「われわれは@realdonaldtrump(トランプ氏の公式Twitterアカウント)のこのツイートに公益通知を追加した」とツイートし、ジャック・ドーシーCEOがそのツイートをRT(リツイート)することで、この措置を同氏も認めていることを示した。
このツイートは連投になっており、続きは郵送投票の弊害について繰り返している。郵送投票を定着させれば、投票用紙の偽造や盗難が簡単になり、「最も不正行為をした人が勝つだろう」としている。このツイートには本稿執筆現在、まだラベルは表示されていない。