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宮沢賢治「雨ニモマケズ」について(原文、現代語訳付き)

2011年04月15日 00時00分00秒 | 日記・ご紹介記事・つぶやき等

宮沢賢治「雨ニモマケズ」について

 

(原文、現代語訳、英訳付き)

転載
 

宮沢賢治「雨ニモマケズ」
学校の教科書等にも載っていて有名ですよね。

私はこれが大好きでありまして
たいへん感銘を受けています。

実は意外に知られていないのですが、
この「雨ニモマケズ」は宮沢賢治の死後に発表された
“遺作”なのです。

なので尚更感慨深いものがありますよね。

現代人にこそ、読んでもらいたいですよ。

多分解釈の仕方は人それぞれだと思うんですけど。

私はこの詩そのものを実行しろということではなくて
あくまで理想と志という事だとおもうのです。

特に好きな箇所が2点ありまして

“慾は無く
決して怒らず
いつも静かに笑っている”

の部分と最後の

“褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしは
なりたい”

のくだりが非常に好きでしてね。
日本人のいいところの
最上を言い表したかのような言葉ですよね。

“いつも静かに笑っている”
のところを読むと泪がでてきます。

なぜかはわかりませんが
その尊大さなのかもしれないですね。

心に沁み入るとはこのことをいうのでしょう。

素晴らしすぎる。

民主主義、実力主義、欧米化なんかで
こういうことは忘れてしまいがちです。

心が荒れているのかもしれません。

自分だってもちろんムカつくことや
怒りの感情になることはあります
でも、そうなりそうになると
この詩を想い出すようにしてます。

ある意味で不可能に近い程の
人間の理想像なのです。

いつか自分もこの
「雨ニモマケズ」
のような人物に
1mmでも近づけるように
なっていきたいものです。

最後に現代語訳と
原文を記載しておきます。

知っている方も今一度
読み返してもらいたいと願います。

「雨ニモマケズ」

雨にも負けず

風にも負けず

雪にも夏の暑さにも負けぬ

丈夫な体をもち

慾は無く

決して怒らず

いつも静かに笑っている

一日に玄米四合と

味噌と少しの野菜を食べ

あらゆることを

自分を勘定に入れずに

よく見聞きし分かり

そして忘れず

野原の松の林の陰の

小さな萱ぶきの小屋にいて

東に病気の子供あれば

行って看病してやり

西に疲れた母あれば

行ってその稲の束を負い

南に死にそうな人あれば

行って怖がらなくてもいいと言い

北に喧嘩や訴訟があれば

つまらないからやめろと言い

日照りの時は涙を流し

寒さの夏はおろおろ歩き

みんなにでくのぼーと呼ばれ

褒められもせず

苦にもされず

そういうものに

わたしは

なりたい

 

(原文)

「雨ニモマケズ」

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

丈夫ナカラダヲモチ

慾ハナク

決シテ瞋ラズ

イツモシヅカニワラツテヰル

一日ニ玄米四合ト

味噌ト少シノ野菜ヲタベ

アラユルコトヲ

ジブンヲカンジヨウニ入レズニ

ヨクミキキシワカリ

ソシテワスレズ

野原ノ松ノ林ノ陰ノ

小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ

東ニ病気ノコドモアレバ

行ツテ看病シテヤリ

西ニツカレタ母アレバ

行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ

南ニ死ニサウナ人アレバ

行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ

北ニケンクワヤソシヨウガアレバ

ツマラナイカラヤメロトイヒ

ヒデリノトキハナミダヲナガシ

サムサノナツハオロオロアルキ

ミンナニデクノボウトヨバレ

ホメラレモセズ

クニモサレズ

サウイフモノニ

ワタシハ

ナリタイ

以上。

 

 

 

英訳

Translation

 

not losing to the rain
not losing to the wind
not losing to the snow nor to summer's heat
with a strong body
unfettered by desire
never losing temper
cultivating a quiet joy
every day four bowls of brown rice
miso and some vegetables to eat
in everything
count yourself last and put others before you
watching and listening, and understanding
and never forgetting
in the shade of the woods of the pines of the fields
being in a little thatched hut
if there is a sick child to the east
going and nursing over them
if there is a tired mother to the west
going and shouldering her sheaf of rice
if there is someone near death to the south
going and saying there's no need to be afraid
if there is a quarrel or a suit to the north
telling them to leave off with such waste
when there's drought, shedding tears of sympathy
when the summer's cold, wandering upset
called a nobody by everyone
without being praised
without being blamed
such a person
I want to become

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

海外で、各宗教者の集会で、これを読み、

日本のために祈ってくれていました

 


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