ずーみんのはがき絵七十二候②

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はがき絵いろはうた五周目(その2)

2024-09-14 10:11:57 | おえかきの森

 今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが五周目に突入です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。

 五周目もお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介していきます。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介していきますのでお付き合いください。

 それでは五周目の第二回目、「に」「ほ」「へ」の3つです。

 

 

 

 

『に』・・・日本水仙

 香り高き水仙の花を描きました。ヒガンバナ科の多年草です。ニホンスイセンの他にも、ラッパスイセンなど、色や形の違う品種がたくさんあるのですが、私はここに描いたニホンスイセンが好きです。清楚な感じがします。

 全草有毒だそうです。ニラやネギ、ノビルなどと似た葉の姿から、誤食する事故が起きています。球根を玉ねぎと間違えて、という事故もあるようです。

 冬から春にかけて白や黄色の花を咲かせる種がほとんどです。俳句では冬の季語になっています。

・うづたかき書物の中に水仙花        山口青邨

・むらがれる水仙の芽に荷を解かん      中村汀女

・母の居間父の墓前に水仙花         星野立子

・寄り添ふも向き合ふもあり水仙花      ずーみん

 

 

 

 

 

『ほ』・・・ボルボックス

 緑藻の一種、ボルボックスを描きました。池や川、田などの淡水にいます。この絵のように球状の群体を作るので、肉眼でも何となく見えたりします。群体の直径は数百㎛にもなるそうです。体細胞に2本の鞭毛を持ち、くるくると回りながら移動します。和名の「オオヒゲマワリ」の由来となっている動きです。ボルボックスの語源もラテン語のVolvo(回転する)からきています。自動車のVOLVOと同じ語源でしょう。田植えの済んだ田をのぞき込んでいると、このような小さい生き物がたくさん見られます。ハングルで「삶다」(「生きる」という意味)の語幹「삶」だけを書いて「生」という名詞みたいな感じにしてみました。

 「ボルボックス」も、あるいは「プランクトン」も俳句の季語ではありません。他の季語と取り合わせて一句を成す必要があります。

・雲の峰ボルボックスに成りました      ツナみなつ

・田水ぬくしボルボックスの回るらし     ずーみん 

 

 

 

『へ』・・・ペンギン

 Merry Christmasと書いてあることからも、それとわかりますが、クリスマスカードとして描いたものです。ピアノを弾いているペンギン、氷のスツールに座っています。立っている3羽のペンギンたちはピアノを聞いているのか、ピアノに合わせて歌っているのか、上空には雪の結晶をかたどった音符が浮かび、遠景に氷の山、ペンギンたちも氷山(流氷?)に乗っているようです。

 ペンギンは俳句の季語になっていませんので、他の季語と取り合わせて一句を成さねばなりません。

・寒水に翔ぶペンギンの速さかな      遊雀

・ペンギンの一羽おくれし春の月      有馬 朗人

・ペンギンの仰角は9°鰯雲          あたなごっち