今までに描いたはがき絵をいろは歌に沿って紹介していくシリーズが四周目に突入です。現代仮名遣いにない「ゐ」と「ゑ」はとばします。「を」と「ん」で始まるはがき絵もありませんので、全部で四十四作品を紹介する予定です。
四周目はお絵かきのチャットゲーム「あつまれ!おえかきの森」で「相方」なる人物と合作した投稿絵を中心に紹介していきます。いわゆる「はがき絵」として描いたものではありませんが、新たに解説文を付けて紹介していきますのでお付き合いください。
四周目の第十回目は「ま」「け」「ふ」の三つです。
『ま』・・・マーガレット
マーガレットの花を描きました。キク科の低木と書いてあります。木なのですね。和名もモクシュンギク(木春菊か?)だそうです。茎の下部が木質化するのでそう呼ばれるのです。
「清」という字をデザインして書き添えたのは、花言葉「真実の愛」「誠実」「信頼」などからもわかるように、清廉潔白なイメージがあるためです。清らかな感じのする花だと思います。
俳句では初夏の季語になっています。
・髪黒くマーガレットの中に立つ 高浜 虚子
・風白しマーガレットを野に置きて 稲畑 汀子
・マーガレットそれより白き産着干す 対馬 康子
『け』・・・月下美人
月下美人の花を描きました。サボテン科の多年草で、花は夕方から咲き始め、明け方には閉じてしまいます。近縁種のクジャクサボテンは昼間に咲いて2,3日は花が咲いています。調べると月下美人の方がクジャクサボテンの原種に当たるのだそうです。
私は大阪の鶴見緑地にある「咲くやこの花館」という大きな植物園で、「ドラゴンフルーツの花」が展示されているのを見たことがあります。クジャクサボテンとそっくりの花でした。
俳句では月下美人が夏の季語になっていますが、クジャクサボテンは手元の歳時記に載っていませんでした。季語にはなっていないようです。
・月下美人大きな声は出さず見る 加藤 楸邨
・揺れて咲く月下美人の花八つ 佐藤 明日香
・今一度月下美人に寄りて辞す 森田 純一郎
『ふ』・・・フリージア
馥郁たる香りのフリージアの花を描きました。「香」の字を書き添えていよいよ部屋中にフリージアの香りが満ちます。アヤメ科フリージア属の球根植物です。剣状の葉の間から花茎を伸ばし、数個の花が下から咲きのぼっていきます。白、黄、紫、紅など、豊富な花色があります。「親愛の情」「友情」「感謝」などの花言葉を持っています。香雪蘭(こうせつらん)、浅黄水仙(あさぎずいせん)の別名があります。
俳句では春の季語になっています。別名の「香雪蘭」「浅黄水仙」も傍題として載っていました。
・書かぬ日の日記の上にフリージヤ 神蔵 器
・フリージア子に恋人のできたるらし 宇咲 冬男
・いさぎよき備前の焦やフリージア 大野 雑草子
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