孫が、「父ちゃんの子供の頃の写真が見たい」と言うことで、古いアルバムを引っ張り出してきた。
私にとっても、めずらしいほど長い間開いていないなぁ・・。
孫は父ちゃんの小さい頃、じいちゃんばあちゃんの若い頃の写真をめずらしそうに見ていて、幼稚園や小学校の父ちゃん探しが始まった。
嫁さんにとってもそれはめずらしい写真で、「この人は、さくらの大じいちゃんと大ばあちゃんですね。」「えーっと、そうそう・・。曾孫やね。」「じゃ、この人は・・」「ひ曾孫?、いや・・」後で思い出した、やしゃごということ。
「え~っ、大ばあちゃんは日本髪を結っていたのですか・・、自分の毛ですよね。すご~い。」
母の丸髷姿のモノクロ写真に興味津々の嫁さん。
彼女は、小さい頃お父さんのお仕事でイギリスに住んでいたこともあって、着物姿は見ていなかったのだろうなぁ・・。
結婚式に留め袖を着なかったことが、今になって悔やまれる。本当にゴメンね。
「お母ちゃんも着物着ていたんですか・・あっ、着物を着ている人が此処にも居る・・。」
スナップ写真の背景にも着物姿を見つけて驚いている。
そう言われて、私も改めて着物姿が急速に消えたのがいつ頃だったかしらと・・思い返していた。
子供を産んで退院するときは、新しいピンクの着物を着て帰った。子供の入学、卒業式も着物だった。
里帰りをするときもほとんど着物姿だった。あの頃の着物はごく日常にあった。
夏でさえ、絽の単衣物に麻の長襦袢、博多の帯を締めて出かけた。あの、しゃっきりとした日々は懐かしいけれど・・後始末も大変だった。
アルバムの中で家族が脈々とつながっていることに、主の深い憐れみを覚えた。朝にあってはすぐに消える草の露のような命にも、神様の憐れみの備えはちゃんとあるのだと・・。
早くに両親を亡くし、肉親の交わりに縁の薄かった私には、その感慨は深い。
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