読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

有川ひろ著「みとりねこ」

2023-08-10 | 有川浩
猫にまつわる7つの短編集。猫の浩太は、一家の長男・浩美と生まれたときからずっと一緒。もう20歳を超えるけど、年齢を感じさせないピカピカの毛並みがご自慢。いつも醤油にひたした肉球で、テーブルクロスにハンコをペタペタ。さて、念入りな肉球ハンコのわけがあった・・・表題作「みとりねこ」。社会生活能力がかなり不足している啓介さんが赤ちゃんと子猫といっしょに成長していく話・・・・「シュレーディンガーの猫」。『旅猫リポート』外伝2編「ハチジカン」と「こぼれたび」。沖縄の猫の島で、出会った島猫。継母をお母さんと呼びそうで呼ばないリョウ・・・「猫の島」。他にクラゲに無慈悲で猫に慈悲の父の話・・・・「粉飾決算」他に「トムめ」。猫目線のお話ばかりだがクスッと笑えて、ウルッと泣けて。ほっこりと作者の眼差しの温かいお話でした。
2021年8月講談社刊

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有川ひろ 著「イマジン?」

2021-03-23 | 有川浩
「浩」から「ひろ」に改名した著者のお仕事小説。先輩佐々から誘われ、子供のころから憧れていた映像関係「殿浦イマジン」という会社のバイトについた、通称イーくんこと良井良介(27歳)。社長の殿浦、プロデューサーの亘理、助監の幸、経理の今川らとTVドラマや映画を作り上げて行く中で成長していく。やがて子供の頃の夢がゴールではなくてスタートと思い至る。各5章、それぞれが作品制作の話となっていて、様々なタイプの監督やスタッフ、役者たち、ロケ地探しや悪天候、人間関係で困難の連続。それを乗り越えていく主人公と仲間たちの熱血さが胸を打つ、楽しめた一冊でした。
「嫌な目付きをしている者を見たら嫌なイメージしか結べない。例えば、何か嫌なことが起こりそうな。こういうときこそイマジンだ。いいイメージを結べ。嫌なイメージに取り込まれるな。イマジンがあるかどうか。」(P160)
想像以上の多くの人が関わって一つの作品を作る。濃密な時間と人間関係。映像関係の裏側を少しのぞけた気分の読後感。
2020年1月幻冬舎刊
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有村浩著「アンマーとぼくら」

2017-06-10 | 有川浩

母の死・父の再婚・沖縄の継母との思い出。休暇で久しぶりに沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは・・・。

かりゆしの名曲「アンマ―」に着想を得たとあるが・・・。

子供よりも子供ぽい父親との思い出を中心に沖縄の風景と観光地を舞台に継母との思い出と回想とで展開される物語だが2人の母と父の死を見送るリョウが感傷的過ぎて面白みに欠けた作品だった。2016年7月講談社刊

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有川浩著「だれもが知ってる小さな国」

2016-10-01 | 有川浩

「だれも知らない小さな国」コロボックル物語シリーズ(佐藤さとる著)の続編版。

小学校3年生のヒコは「はち屋」の子供。みつ蜂を養ってはちみつをとり、そのはちみつを売って暮らしている養蜂家。

お父さん、お母さん、そしてみつばちたちと一緒に、花を求めて全国を転々とする小学生だ。

あるとき採蜜を終えたヒコは、巣箱の置いてある草地から、車をとめた道へと向かっていた。・・・

村上勉氏の挿絵も同じ、昔読んだ人には懐かしい物語の続編現代版。

違和感なく今風のファンタジー作品に出来上がっている。表題の「知っている→知らない」の意味がよくわかる展開で終わっている。

2015年10月講談社刊

 
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有川浩著「キャロリング」

2016-08-04 | 有川浩
東京月島・横浜を舞台に繰り広げられる離れ離れになった恋人や家族へのクリスマスにもたらされるささやかな奇跡の連鎖。
表題の「キャロリング」の意味はクリスマス・イブにキリストの生誕を讃美歌を歌って告げ知らせること。大和俊介と折原柊子は働いている子供服のメーカー「エンジェル・メーカー」がクリスマスに倒産することが決まっていた。
関連事業だった学童保育も終了することに。ある日そこに通う小六の田所航平は別居中の両親を仲直りさせようと柊子に助けを求めるが・・・。
「不幸の比べっこなんかしても仕方ないでしょう」両親の不和に傷つく子供と、それを見守る大人たち。
自分では選択できない人生を歩みサラ金の取り立てをしている男、赤木。
登場人物それぞれが、心に重い部分を抱えていて切ないが物事をまっすぐに受け止める純粋さや他人を思いやる繊細さ、
厳しさを洒落気で和らげるユーモアなど登場人物たちがそれぞれ魅力的でリアル感に欠けるが感動して読まされた感の物語でした。
2014年10月幻冬舎刊
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有川浩著「明日の子供たち」

2015-07-19 | 有川浩
大規模児童養護施設「あしたの家」に児童養護職員として営業職のサラリーマンから転職した三田村慎平を主人公に、
施設の先輩職員やそこに暮らす子供たちの日常を描いた感動群動小説。
三田村慎平・やる気は人一倍の新任職員。和泉和恵・愛想はないが涙もろい3年目。猪俣吉行・理論派の熱血ベテラン。
谷村奏子・聞き分けのよい“問題のない子供”16歳。平田久志・大人より大人びている17歳。想いがつらなり響く時、
昨日と違う明日が待っている!児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマです。
ランドセルの寄付で有名になったタイガーマスク騒動、何かと負のイメージで捉えがちな児童養護施設について知らないことが多いことに
気づかされました。
高校に合格しなければ施設を出て自立しなくてはならないことや普通の家庭では大学進学が当たり前のことが施設では
自立優先であまり推奨していないことなどたくさんありました。
「放っておいたら社会の浪間に沈んでしまう子供たちを保護して、きちんと育てて社会に送り出すことは、未来への投資になるはずです」(P403) 
2014年8月幻冬舎刊
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有川浩著「空飛ぶ広報室」

2014-09-22 | 有川浩
飲酒運転による車に巻き込まれた事故でパイロット失格なった戦闘機パイロット空井大祐29歳が転勤した先は
防衛省航空自衛隊航空幕僚監部広報室。そこには、ミーハー室長の鷺坂(またの名を詐欺師鷺坂)をはじめ、
尻を掻く紅一点のべらんめえ美人・柚木三佐や、鷺坂に心酔する「風紀委員by柚木」の槙博己、
同じく鷺坂ファンクラブの気儘なオレ様・片山、ベテラン広報官で空井の指導役・比嘉など、ひと癖もふた癖もある先輩たちだった。
そこで新人の空井がアテンドを任されたのは、記者からディレクターに異動させられたばかりの稲葉。
同じように夢を断たれた2人が、自分の立ち位置を改めて見直し、新しい目標を見つけ、プロとして成長していく過程を描いた感動物語。
ほの甘いラブ要素は控えめだが2人の恋の行く末も気になる展開。
あまり知られていない自衛隊員の苦労や広報・報道活動など興味深いエピソード情報に著者らしい自衛隊物語りでした。
特に最終章の3.11震災を扱った部分は特に感動した。
2012年7月幻冬舎刊
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有川浩著「三匹のおっさん ふたたび」

2014-03-23 | 有川浩
剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械をいじらせたら右に出る者なしのノリ。
還暦ジジイたちの前回の続編6つの連続短篇と1つのおまけ編収録。
ご近所の悪を斬るあの三人が帰ってきた!中学生の書店万引き、たむろする若者に喫煙を注意したら不法投棄の仕返しが・・・。町内の神社の復活祭礼の資金繰りなど、日本中に転がっている、身近だからこそ厄介な問題に、
今回も三匹が立ち上がります。
ノリのお見合い話や、息子世代の活躍、キヨの孫・祐希とノリの娘・早苗の初々しいラブ交際も進展が。
漫画家・須藤真澄さんのイラストがわりの漫画も楽しめます。ご近所限定正義の味方、見参!武闘派二匹&
頭脳派一匹が町のトラブルに立ち向かう還歴ヒーロー活劇物語。
TVドラマ化されて見てしまったのでその配役のイメージで読んでしまいました。
偽3匹のおっさんも登場して楽しめる展開で面白かったです。
まだまだ続編が期待できそうな感じで楽しみです。
2012年3月文藝春秋刊
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有川浩著「猫旅リポート」

2014-03-15 | 有川浩
「青年と一匹の相棒は“最後の旅”にでた」
秘密を抱いた主人公サトルと愛猫の旅が綴られた哀しくもあたたかい物語
子供の頃から日本各地に引越しを繰り返してきたサトルは、相棒猫ナナを連れて、懐かしい人々を訪ねる旅に出る。
家業を継いだものの妻が家出中の幼馴染、今や立派な農業家となった中学時代の親友、高校・大学の
同級生同士で結婚してペンションを営む友人カップルなど・・・行く先々で思い出を語る時間は、
サトルとナナを迎える人々の胸の内にもささやかだが大切な変化をもたらす。
そして旅の果てに明らかになるサトルの秘密とナナの運命。
この旅に出る目的はナナの新しい飼い主探しなのだからただの旅ではない。
サトル君にはある理由があって、仲のいい友達を愛車の銀色のワゴン車で訪ねてまわるのだ。
彼には実にいい友達がいて、どこでも歓迎される。それぞれ友人となった由縁がさりげなく語られる。
そして短い滞在のうちに、それぞれの家にはそれぞれの事情があり、さまざまな人間をくっきり浮かびあがらせ問題を抱えていることがわかる。
しんみりさせられるが猫を通じて生き方のヒントが語られる著者らしい小説でした。
舞台化の予定とか、どう舞台化されるか楽しみですね。

2012年11月文藝春秋刊
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有川浩著「県庁おもてなし課」

2012-11-14 | 有川浩

著者の出身地高知県を描いた観光小説。舞台は高知県庁に突如生まれた新部署“おもてなし課”。
観光立県を目指すべく、入庁三年目の25歳若手職員掛水史貴が主人公。
観光部おもてなし課では、振興企画の一環として、地元出身の人気作家吉門喬介に観光特使就任を打診するのだが、電話で「バカか、あんたらは」。いきなり浴びせかけられた吉門からの言葉に掛水は「いったい何がダメなんだ」と思い悩む。!?
ここからお役所仕事と民間感覚の狭間で揺れる掛水の奮闘が始まった。
この物語は掛水とおもてなし課面々と民間感覚を注入すべくアルバイトで採用した女の子明神多紀ちゃんとの、地方活性化にかける苦しくも輝かしい闘いの日々の活躍を描いた小説です。
かって県庁職員で「パンダ誘致論」を唱えて敗れ去り今は民宿を娘佐和と営む清遠と吉門の関わりも実に面白く、町も人も恋も成長していく展開に読み終わって高知県に足を運んでみたくなった痛快小説でした。
2011年3月角川書店刊

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有川浩著「ヒア・カムズ・ザ・サン」

2012-10-13 | 有川浩
品物や場所に残された、人間の記憶が見える特殊な能力を持った真也(30歳)を主人公にした7行のあらすじのヒントから生み出された表題作と「ヒア・カムズ・ザ・サンparallel」の2つの物語が楽しめる。
真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。
彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。強い記憶は鮮やかに。
何年経っても、鮮やかに。ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。
カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのだ。父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言う。
しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた・・・。
わずか7行のあらすじから誕生した二つの小説は、大切な人への想いが、時間と距離を超え、人と人とを繋げていくかのようです。
二つの物語の結末は当然違います。
はじめのはミステリー風に、パラレル編は恋愛物語のように、雰囲気もそれぞれに違うので楽しめました。
どちらがいいかは読見手の好み?
2011年11月新潮社刊
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有川浩著「ストーリー・セラー」

2011-07-26 | 有川浩
小説家と、彼女を支える夫を襲ったあまりにも過酷な運命。極限の決断を求められた彼女は、今まで最高の読者でいてくれた夫のために、物語を紡ぎ続けた。
Side Aとそれに対を成すSide Bの二つは奥さんが小説家で夫が会社員という 設定の同じモチーフの夫婦2組の物語。
Aは思考することで死に近づいてしまうという、世界でたった一人しかいない
「致死性脳劣化症候群」という奇病で精神を病んで壊れていく作家をとても切なく描いています。
Bは愛する夫の癌発見から死に必死に抵抗しようとする主人公の作家妻、どちらも夫婦の情愛の深さに、
ジーンと心を動かされる女性読者は多いはず。
著者有川浩の実生活何割かは含まれているのではと思わせるストーリーでした。
この夫婦のように死を向えて「この人に出会えた事が幸せだ」と思えるような恋愛・結婚したいですね。

2010年8月 新潮社刊
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有川浩著「植物図鑑」

2010-12-30 | 有川浩
発表は携帯小説とか。
冬終りかけの酔っ払って帰ってきた休日前夜「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか? 咬みません。
躾のできたよい子です。」
あの日、道ばたに落ちていた彼。「樹木の樹って書いてイツキと読むんだ」と名乗る行き倒れ寸前のイケメン君を買い置きのカップラーメンを食べさせ一晩泊めた「干物女」の主人公、河野さやか。
その彼とさやかの1階庭付きアパートで、二人の共同生活は始まった。
やがて二人とってお互いが次第にかけがえのない存在と失いたくない生活の日々となっていく。
花を咲かせるよう、この恋を育てよう。楽しくて美味しい道草が、やがて二人の恋になる。
野に育つ草花に託して語られる大甘ラブコメ。
夢みたいな恋、「現実にはありえない」まるで少女コミックの中のお話のようなつもりで読み始めたがいつしか巻頭巻末の野草の写真を覗きながら読み終えた。
夢想物語風にしては個々のエピソードはリアルで女性の心理繊細に語られ面白い。
出てくる野草料理も美味しそうでつい食べたくなるから不思議だ。
最終章では樹の立場から経緯・何故の心境が語られてミステリーの要素も満足させてシナリオ完結。
植物の知識が付く薀蓄本としての価値も大。“道草料理レシピ”が付いているのもうれしい。
以前読んだ山本甲士著「ひなた弁当」とも通じる季節や自然を愛すエコ・ロハス生活だ。

2010年6月 角川書店刊
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有川浩著「キケン」

2010-08-07 | 有川浩
主人公の元山高彦が成南電気工科大学にある、「機械制御研究部」なるサークル略して「機研」に入部するするところから始まる。
それは、彼が卒業して10年,
妻に話して語る学園生活「キケン」の強烈な思い出の数々なのだ。
当時この部は、2回生の上野部長以下大神副部長らの巻き起こす、およそ人間の所行とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。
それはその活動における様々な伝説や破壊的行為から、「キケン」と称され,
まさしく、危険人物に率いられた特殊集団であり、犯罪スレスレの「実験」を行うことすら日常であったのだ。
この物語は、既にサークルの域を逸した活動内容もそうだが、集う人間の危険度がまた半端でないヤバイ奴らが巻き起こす熱血青春ドタバタ劇なのだ。
『えっ、理系男子って皆こんなにアブナイの?』 これは、彼等のその黄金時代を描いた物語である。
『理系男子大学生たちの行動を描写し、作者ですら羨み、楽しんでいる小説。』と揶揄されるごとく若いからこそ許される馬鹿さ加減の行為、自分が過ごした学生時代を思い出して懐かしくなった。
とうにすぎたそんな時代は、今から思うと宝物のような日々だった。
そしていつまでも一番輝いていた時代だ。
学園祭のエピソードや部室での泊り込み等懐かしくて楽しい箇所が一杯だった。
2010年1月新潮社刊
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有川 浩「フリーター、家を買う。」

2009-09-09 | 有川浩
主人公である武誠治は、大学卒業後に就職はしたのだけれど、会社の体質が自分には合わないと3ヶ月で退職、フリーターで職を転々としながら居心地の良い実家に引きこもりを状態だったのだが、母親は重度の精神病・鬱病で言動がおかしくなったからさあ大変。
原因は長年による家の近所からのイジメ。「母さん死ぬな―」。
一番の治療法は他に引っ越すこと。
自己中の父親は当てにならないへなちょこな25歳が嫁に行った姉から喝を入れられて一念発起!・・・目標:就職する。目標、100万円金を溜める。
やり甲斐とか、本当にやりたい仕事とか、言ってる場合じゃないと・・・。
崩壊しかかった家族の再生と、「カッコ悪すぎな俺」の成長を描いた勇気と希望の再生物語。
自分が駄目だったことを認め、それを生かして仕事につなげていく展開部分は痛快。
特に、人材募集のキャッチコピーなど「ダメな就活」が徹底的に解説されており、シュウカツ中の人には実用的。
姉さんといい、彼女といい、この著者の本に登場する女性陣はいつもかっこいい。
最終章で後輩の視点から語られる後日談が面白い。
「予期せぬ矢を射られないためには、矢を射られそうなタイミングを回避する事。そのためには、むやみとひとに突っかからない。蔑ろにしない。」

2009年08月  幻冬舎 刊
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