![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/e7/73bac3809dabb70bb38a5114fb32b6fd.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/db/39a95b4b55277dc0b32e49d566b478e6.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/fb/831dc0d0672cca00f88995a597e701f8.jpg)
昨日、主人は旧友Sの「二人展」に出かけた。脚本書きが本職だが、小説、作詞に今回は俳句! 主人によれば昔から独特の筆づかいだった由。詠んだ句を書にした作品とSの友人の画家の水彩画二十数点からなる二人展は「獺祭(だっさい)展」。
それをなぜ吾輩が書くか・・・よくぞ訊いてくれた(訊いてへん)。主人、疲れがたまると材料だけポイッ!と吾輩に渡し「後は適当に書け」と。不満顔をすると「誰のお蔭で三食昼寝付の暮らしができるんや?」と上から目線の一言。はい!はい!(はい!は一回)
※ Sは「吾輩も・・・98」で作詞家としてご紹介した
http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/9632483cb5bb1bd66ab11e203ef16a73
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/71/131199f398f00b323602e13e6e424077.jpg)
ダサい!ではなく 獺祭(だっさい)展
二人展は京都西陣の町屋アトリエにて。あたりで機を織る音がする。展名の「獺祭」とは、カワウソが自分で捕った魚を食べること。唐の詩人にちなむ謂われもあるが、吾輩琉には「酒を呑みながら自作の書画を眺め悦に入る風」とでも言いますか・・・。
アトリエに天使?
格子戸を入ると細長い土間に数点、八畳程の京間に十数点が展示されている。奥は画家の住居兼アトリエ、京町屋らしく間口は狭いが奥行がある。天井はなく屋根裏に剥き出しの梁が架かる。冬はクソ寒く、夏はクソ暑かろう。ん? 梁に架かるは天使?(下写真左)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/a8/20b1bbfcff51c08d441ccf692f43c4e9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/89/62d2db711e8918cd3fc51a9f0340720a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/1a/b31ba60f34775122beb14794f69bb019.jpg)
真夏日や禅堂の如くジャズ喫茶
成程!ジャズ喫茶は禅堂によく似ている。京には昔から名曲喫茶、ジャズ喫茶、うたごえ喫茶などが多かった。或る意味、そこに求道者の風が感じられた。建物の造り、居住まいとしても何処か共通する趣がある、「昭和は遠くなりにけり」の風情なれど・・・。
いくつでも 恋は初恋 曼珠沙華
主人は同期の女友達三人と一緒に訪ねた。それぞれ洩らした感想「昔とおんなじやん」は、Sの描く世界。「進歩がないと言えば、ないっ!」「でも還暦過ぎてそ~ゆ~感性をもちつづけてるってやっぱり進歩が、ないっ!」。昔のままに毒舌かわしあい・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/75/0ffec58b884b790319010a17d7547bc1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/48/49bf4a3026b6d8801a451015b859aac0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/fb/4d3b181f01bb28f1a60837bd959258cb.jpg)
このひとと座れば春のまん中に
「このひと!って、誰?」「ほかのひとやったら春の端っこ?」。春、青春かぁ。「青春は遠くにありて想うもの/そして哀しく歌うもの」と主人が思ったかどうかは知らない。それにしてもSの句は人間くさい。幾つになっても人間くさく・・・青くさい(笑)
底冷えも やわらこうして 京ことば
ちょっと気取って「やはらかふして」と記さないところがSらしい。はんなり京ことば。どことなく棘を含んだ京ことば。つい裏の意を考えてしまう京ことば。よそ者でも京都で暮らすと「住めば都」ながら、京ことばに象徴されるややこしさは・・・かなん!
除夜の音の 寂びてこの世を 流れおり
祇園精舎の鐘の音と同じく諸行無常のひびきあり。図体の割にはフォルテシモの響きではないが、どこまでも遠く響く重低音の鐘の音。「遠く響く」のは地理的には勿論、時間的にも過去へと遡って行く・・・西洋の感覚では容易にわかり得ない世界ではあろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/a2/a253a2caf904c45efef73b3822a4d813.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/05/b1d65a9af75d3eb7deb07deeb67c6b3f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/64/6ebd5609179a0d781397c7e4beed2733.jpg)
アトリエの主で「二人展」の一人、山本員之画伯の水彩画。「北野をどり」の上七軒界隈らしい作品。
二人展を後にしてSの案内で上七軒界隈~千本釈迦堂~北野天満宮を散策。Sと主人はそこそこのテンポで歩くも、女三人は界隈を見るより「オンナだけの話」に夢中なのだろう、遅い、遅い。暫く歩いては立ち停まり立ち停まっては歩くことを繰り返した由。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/71/52e059ff78e12d973e8bde258cba2238.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/23/8a9eb4a774f3ce60230ff92dff92abc4.jpg)
北野天満宮参道の上七軒界隈。舞妓さん、芸妓さんの置屋が並び、春の「北野をどり」で知られる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/6f/481e8b5b076af8004042d3c06b814df5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/ce/f7eb43681a13c9146c108e404adbd733.jpg)
主人詠む「和服きてスマホしながら上七軒」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/92/d25aa221ab5e99276f70def245eea487.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/8a/007bbd09e7129014fe1f457535764068.jpg)
火事で焼失、再建したお寺が多い中、13世紀創建時のまま。おかめ像は良縁・子授のご利益で有名。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/ec/89253f57a7e5a9e79f77e68ea2c61323.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/36/84e6b09983f39a0f5804585cd652c74d.jpg)
天神さんの上空にもジェット雲 お詣りする人の真摯で謙虚な姿にうたれます
先日放送された辻井伸行さんのウィーン公演。
公演後、市民合唱団の歓迎に応えて辻井さんが演奏した「ラ・カンパネラ」の響き・・・。
天神さんを歩きながらこの曲が心を駆け巡りました。
ピアノ曲はパガニーニのヴァイオリン協奏曲から"鐘"の主題をピアノ曲にしたリストの発想。
ヴァイオリンのたたみかけるような響きもまた素晴らしい。
【補遺】… 2023.1.20 記
時々振返る自分のブログ記ですが、「旧友の二人展」からもう7年余も経ったのか…と。
人生の終点に向かって時間は刻々と加速度を増すようです。
病気やら何やで集まり語り合う機会も加速度的に減りつつあります。
まだ何かやり残している気がして焦りますが、そんなことに時はお構いなし!に進みます。
そもそも やり残したこと… なんて 如何にもジコチュー!ではあります。
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
獺祭って今人気のお酒ですよね、二人展のネーミング、素敵です!
俳句、憧れますが私には無理です。
水彩画も良いですね!
定年退職したら独身の時に習っていた日本画をはじめたいと思っていたのに、コーラスに変わってしまいました(^_^;)
辻井伸行さんの「ラ・カンパネラ」、ありがとうございました。
いつまでも拍手が鳴りやまない、そして丁寧にお辞儀をする辻井さん、素晴らしいですね!
お邪魔しました。
お早うございます。コメントありがとうございました。
> 獺祭って今人気のお酒ですよね、
私も検索してみましたら、確かに・・・
下戸なものですからお酒にはまるで関心がありません(笑)
> 二人展のネーミング、素敵です!
彼ら二人、お酒が好きで知ってたんですかねぇ、あの名前にしよう!って
> 俳句、憧れますが私には無理です。水彩画も良いですね!
たださえ短い五七五に季語まで入れますから実質七五!
ですから私も「俳句は無理」と短歌へ・・・(但しヘボ短!)
> ・・・日本画をはじめたいと思っていたのに、コーラスに変わってしまいました
コーラスっていいですよねぇ
私はオンチでみんなに迷惑かけるので無理ですが、
あのハモった厚みある音に いつも心うたれます。
日本画も平行してぜひ!再開なさってください。
村居さんという日本画家(洋画と勘違いされるような日本画・・・)
絵を数点拝見しましたし、お話を聴いたことがあります。
ギリシャの神殿を描いた青と白の色づかい・・・素晴らしいです。
> 辻井伸行さんの「ラ・カンパネラ」、ありがとうございました。
> 拍手が鳴りやまない、そして丁寧にお辞儀をする辻井さん、素晴らしいですね!
ほんとうに!
超絶技巧も然りながら まるで心で弾く辻井さんのピアノ、辻井さんの世界・・・。
佐渡裕さん指揮によるウィーン公演、
TVでみて、演奏し終わった後、思わず妻と拍手しました
彼の演奏、世界的な活躍・・・わがことのようにいつも嬉しく思っています
コメントいつもありがとうございます
> 私も、獺祭は お酒のことかと…。
お酒、好きですか?(笑)
> 2人展 されるお友達もいらっしゃって、羨ましい…
自由業とりわけアーティストにはそれなりの苦労、厳しさがあるようですが
私のような凡人には羨ましい世界ではありますね。
> 亡き父も・・・器用な人でした。
なんとなくお父さまの姿が目に浮かぶようです
わが父も箪笥などの家具、ボート、天体望遠鏡(反射鏡の研磨を含めて)のほか、
楽焼、篆刻(石印)、表具などそれはもう趣味の域をこえていました。
よく似ているような気がいたします。
> 女性は、おしゃべりできるから 長生きなんでしょう。好奇心旺盛ですから。
え? おしゃべりすると長生きできるんですか?
私も もっと!おしゃべりします(笑)
> 私は猫より犬 派 なので、猫の気持ちは分かりかねますが。
猫の気持ちは犬よりはるかに難しいですよ(笑)
私は猫語がわかりますし、シマは人語がわかりますから いいですけど・・・(笑)
> 抗がん剤も、がん幹細胞標的薬の時代・・・
昨夜のNHK「クロ現」で画期的な新・がん免役療法の紹介がありました
がん幹細胞も「転移」の正体!として研究が進みつつあります。
やはり がんに打ち克つ最大の秘訣は「長生き」することですね。
生きていれば 治らないと言われたものも やがて医療の進歩で治りますから。
> 一刻も早く 治療に応用されることを願ってやみません。
本当に! ただ新しい治療はリスクも大きいですから、慎重に!ではありますね
> CT 検査の被曝量も、テレビで解説されてましたね?
ただ医師はやはり放射線被曝に鈍感な方が多いと思います
その分野の研究、実証がもっと進んでほしいところではあります。
ありがとうございました。またお訪ねください
喫茶店とか言わなくなって、私もコーヒーはカフェばかりです( ̄▽ ̄;)
水彩画、とても優しいお顔で、綺麗ですねえ( ゜∀゜)
素敵な絵です!
ラ・カンパネラはピアノも大好きですが、
バイオリンの方がもっと好きかもd=(^o^)=b
多分、あのあとを引くような弦の響きがたまりません(〃´o`)=3
コメントありがとうございました
> ジャズ喫茶とか名曲喫茶とか昭和ですねえ!
> 喫茶店とか言わなくなって、私もコーヒーはカフェばかりです( ̄▽ ̄;)
昭和も既に27年も昔のことになりましたよねぇ、トシをとる筈です
え? いまは「カフェ」ですか?
大正デモクラシーの時代も、「カフェ」と少しちがいますが「カフエ」と・・・。
時代と文化は繰り返し繰り返し・・・ですね。
> 水彩画、とても優しいお顔で、綺麗ですねえ。素敵な絵です!
山本画伯、「お客さんはSさんの友人ばかり・・・」と仰っていましたから
Anneさんのこのコメント、ご覧になれば歓ばれましょう。
> ラ・カンパネラはピアノも大好きですが、
> バイオリンの方がもっと好きかも
もともとはバイオリン協奏曲ですが、リストが惚れこんで一部をピアノ曲に
※本文にバイオリン・・・をUPしました。
「この人と座れば春の真ん中に」が好きです。字もとても幸せそうで。
カンパネラを聴きながらフジコヘミングを思い出してました。
どうされてるのかしら?と。
そろそろ1週間ですよ。又日記を書いてくださいね
幼い頃の思い出しか無いので
蓄積されて行った思い出は誰もかなわない。
六花はこの場合は 辻井さんのピアノの方が好きです。 神の手を持っているんですねー
「除夜の音の寂びてこの世を流れおり」
が心に届きました。
怪我なんかしている間に 時がどんどん流れゆき・・ 少しメランコリックな六花です。
思わぬところに思いがけないコメントありがとうございます
> 金の天使が可愛いですね。
アトリエで屋根裏を眺めていて発見
オーナーの画家さんは18年前にこの町家を手に入れたそうです。
この方によるものか以前の持ち主によるものか訊き損じましたが・・・。
> 「この人と座れば春の真ん中に」が好きです。字もとても幸せそうで。
武田双雲とか独特の書体で「書家」ブームの観の昨今
この友(杉本浩平)のオリジナリティを狙わない自然なオリジナリティがいいですね。
> カンパネラを聴きながらフジコヘミングを思い出してました。
> どうされてるのかしら?と。
次の日記にフジコさんの
明7日の「カフェ寿」
まだわかりませんけど、「12:00~」の部に行く方向で考えています。
ご案内いただきながら、メドが立たず、返信が遅れて申し訳ありません。
もし行ければ、「ベジタリアン好み」のランチをいただきますかねぇ
六花さん
こちらへのコメントとても嬉しいです
でも 大丈夫ですか? ご無理
> えぞをは 良くヴァイオリンを弾く父を語ります。
> 昭和の始めの頃・・・ 蓄積されて行った思い出は誰もかなわない。
如何にもえぞをさんらしいエピソード・・・
思わずその時代へと心がタイムスリップしそうになります
> 六花はこの場合は 辻井さんのピアノの方が好きです。
> 神の手を持っているんですねー
各々にユニークなピアニストですけど、まるで異なる二人・・・だと思います。
曲としては私は「ノクターン」。
でもピアノは遙かに辻井さんがいいですよねぇ(フジコさん、スミマセン
辻井さんのピアノ・・・神ならぬ手ではとても弾けないと思います。
> 「除夜の音の寂びてこの世を流れおり」
が心に届きました。
鐘の音はなんども聴きましたが、
大晦日・・・実は除夜の鐘の音を聴いたことがありません。
お寺さんの町 京都の静かな夜・・・方々から鐘の音が聴こえてきそうです。
> 怪我なんかしている間に 時がどんどん流れゆき・・
> 少しメランコリックな六花です。
一病息災ならぬ 一怪我息災でありますよう祈っています
暫くは・・・心身ともに安静が肝要、ゆっくり養生なさってくださいね