キムラトモミの絵と版画 制作ノート

日常の中の非日常、目に見えない大切なものを
少しでも形にしたくて制作しています。猫のいるこの世界が好きです

gallery_M にて

2013年06月30日 | 作品
作品集と手づくり雑貨、銅版画を見て頂く
一つ一つ丁寧に見てくださった。
無名の私だが、小さな足取りを評価して下さった。
作家に敬意を持って接して下さったように思う。

画廊のオーナーとは。お客さんの代表であり作家の代弁者なのであろうか。

求めよ、さらば与えられん。
尋ねよ、さらば見出さん。
門を叩け、さらば開かれん』

新訳聖書「マタイによる福音書」より

自分で己の作品を行商するという行動は、食べ物を作って売る人々とかわりないのだなぁ
自分と他者の相互の喜びのために、最大限いいものを作りたいと思うのです。


K-gallery、持ち込み

2013年06月28日 | 作品
Kギャラリーさんに作品を見ていただきました。「面白いものもあるけど、もっとアクの強い個性が出てないとうちでは扱えない」とのこと。40分も親身にアドバイスを頂き、随分厳しいご意見も頂きました。ほどんど、図星で、自分の中でくすぶっていた事柄を指摘された感じです。①見たことあるような作品②サイズが小さい③立ち位置がわかっていない④公募などに挑戦していない

もう一つ、S出版社さんからも「個人的には面白いが、出版でのお仕事はありません」とのメール。

読書メモ
なし

しあわせな出来事
隣人が赤ワインをプレゼントしてくれた。デンマーク製のブルーチーズと合い、しあわせホルモン増量。
。収入はないが、何て贅沢なんだろうとしみじみ。

今日の写生
3年前、石垣島で拾った、貝殻とサンゴ。出来栄えは★ひとつ

写生

2013年06月27日 | 作品
描くことを得意としているつもりだった。
写生を初めて、己の不器用さ、根気のなさ、下手さを痛感する。

もう30年も昔。
受験のためのデッサンは不得手で、スモールビーダッシュという評価がせいぜい。
特に生物を細密に捉える事が苦手だった。
卒業後、キチンと物を描くことはなかった。

年齢を重ねるごとに、日本画の素敵さに心ひかれるようになった。

今日から一日1時間スケッチをしたい。何日続くのか。

500円玉程の小さな葉をつけた里芋と琵琶を描く。
赤・青・黄色の三色だけで、いろいろな色が作れることに驚く。

読書メモ
サリンジャー「キャッチャーインザライ」より
相手がだれであれ、「グッドラック!」なんて僕は叫んだりしない。だってさ、そんなこと言われたら気が滅入っちまうじゃないか。

ちいさな銅版画

2013年06月23日 | 作品
雑貨として、ちいさな銅版画を作っている
低価格で幅広い(若い方々)が気軽に版画に
触れてもらえるようにと思っているのです。
多産にして、水準を高くより低価格にしないと
実際、作品は売れない。
多様性、選択肢の多い世の中。

夢が詰まったものを作らなければね。

読書・講演メモ
黒崎彰先生「日本の色、赤の感性、日本中のお祭りのストーカーしてました。わび・さびとの両極端がある。」

エドワード・ムンク「私の絵は、世界との関わりを明らかにしようとする告白である」

何故、絵を描くのかの問いについて

2013年06月20日 | 作品
絵を描く苦しみに紛れて、絵を描く幸せが存在することを知っています。
私が私であるためにこの世界と自分との間にある違和感をつなぐために
自分自身を認知するために 制作を重ねたい。そうすることで、
この世界に感謝したいのです。
この世界から受けているはずの恩寵を表現して
この世界から私は認証されたいのです。

「思いがけなさ、反意図的な出会い」
そういうものを銅版画から学んできました
コントロールしきれない
自然との対話、導き、
傲慢であってはならない
卑屈であってはならない
自分を肯定するためのドローイング
世界を愛そうとするための努力

私はかつて労働者として社会に属していました
これからは、夢を売る仕事を目指して、夢を売るために
わたしは、がむしゃらになります。




読書メモ
小山登美夫さん
「アーティストとしての成功には2つある。一つは経済的成功、二つ目は満足のできるよい作品が作れるという成功。ここでいう「良い作品」とはアーティストがモチベーションをもって制作できかつ美術的に価値がある作品をいう。逆にアーティストが「商品」を意識すると良い作品になる確率は低くなりやすい」引用:アーティストとして生きていくためには~ギャラリーからの視点~

ゴッホ
「いま、ちょうど「夜のカフェ」の新しい絵のスケッチを描いたのを郵送したところだ。おそらく僕は最後に日本風の版画をつくるだろう」(1888年アルル)


鳥とキーボード

2013年06月19日 | 作品
何年か前に製版してエディションを刷っていなかった「鳥とキーボード」10枚刷る。
和紙もなかなかいい味。一版多色刷りにしようか、どうしようか悩ましいなぁ。
このままでも充分、アメイジングかな。

読書メモ
ナンシー関「自分を中心とした同心円が次第に狭まる」問題、擬人化から和物化へ。「自分化」という最終段階

月と6ペンス「ひどくびんぼうなことを、ちっとも苦しいとは思っていないのだ。まるで精神だけの人間になりきって生きている彼の姿には、何か人の心を打つものがあったのだ」

売れない版画

2013年06月18日 | 日記
「何を恥ずかしいと思うか。」
つかこうへいさんが言った名言だそうです。
自分の描きだす世界に自信と誇りが持てるか。
責任を終えるか。今の私はまだ、残念ながら偽物だ。
売れないからではない。
わたしへ。わたしの描く世界に私自身がのめりこまなければ、
それは偽物なんだよ。それを恥ずかしいことと思いなさい。

読書メモ
ホルスト・ヤンセン Horst-janssen
1929年 11月14日ハンブルグに生まれる 父親は不明
「描くことが生きること」
「わたしは一人ではいられない。でも他人がそばにいると
わたしは混乱そのものだ」