7年前 版画で身を立てようと決心して 勤めていた病院を辞めて 解放感と希望に満ちていたのは数ヶ月だけだったのではないかな。
委託販売のお願いや作品の批評を画廊やお店に持ち込み初めた一番最初は ガケ書房さんでした。ドキドキ不安を感じながらも店長さんは面白がってくれたのが、本当に嬉しかった。
後輩が偶然 ガケ書房で私の初期作品を買ってくれて、すごいすごいと喜んで応援してくれた。
その後輩はもうこの世にいません。
ガケ書房ももう無くなってしまいました。
広くて、音楽も本も手作り雑貨もどれもこれも見やすく楽しくディスプレイされていた。
友達へのプレゼントとか母へのプレゼントによくここで本を買った。
山下賢二さんの「ガケ書房の頃」を読んで
すごく 胸がつかえて 懐かしくて 有難くて
いい本だなぁって
思います。
こんなご苦労があったこと
知恵と工夫と店員さんのキャラクターと
本屋さんの苦悩に少しだけ触れることが出来たように思います。
今は ホホホ座 としてガケ書房の一部の空気が受け継がれていて、ここに今も委託させて頂けることが本当に嬉しいです。
いつの日か 自分が装丁や挿絵や手掛けた本がお店に並んだらとても素敵な事だなぁって夢見ています。今は手作りZINE「BLUESMOKE」とか「猫と暮らす手帖」とか置かせて頂いているのも自分としては進歩したなぁと思うところです...
一足飛びには行かないものですが
その時 その時に拾ってくれた人たちの
おかげさまで ようやっとここまで続けて来られたのでした。
トモミさんの作品、世界観には、どこかファンタジックな…現実の裏側に通じる道の向こうに渡っていけるような、独特の静かな癒しを感じます。
その裏側がわかったような気がする、喜びと悲しみが交錯する記憶のなかに在る優しさ。
トモミさんが選んだ人生の「宝物」ですね。
素敵なコメントの贈り物をどうもありがとうございます。喜びと悲しみが交差しながら、人生はふくよかになるのでしょうか
まさに宝物を頂いてます。