悠久の道
「悠久の道」 覚えていますか? 私たちは ありふれたもの 万象と共に漂う...
うたた寝
男の子の笑顔 孫の夢かと思ったが 何となく違っている ああ あれは 幼い頃の弟のようだ ...
息吹
「息吹」 街並みの途絶えた 川土手の陽だまり 眠り眠り 眠る眠る ...
ホワイトアウト
まだ諦められない気持ちを 見透かされたように 雪は両側から霧のように押し寄せ い...
鳥のように
あらゆる場所であらゆる命になりあらゆる体験が上書きされ 遥か昔に完了したこの世界私たちは時折羽ばたきまた直ぐに空に吸い込まれます ...
河
人は涙の河を渡らなければならない そうしてやっと人になれる 本当のことに気づく 独りで渡る河もあれば 皆で渡る河もある ...
笹舟
陽光が映し出す 森の清流 鳥の甲高い声の中 子らが笹(人の命運)を浮かべる 岸に...
園
男たちの繕いで 花町は消え かの女は笑う 切り立つ海は暖かく 道は広く続いている ...
季節
「季節」 焦らしながらやって来て小躍りもしてみたよ裏の庭の木にハンモックを掛けようか枝が花を塞ぎ木の実が落ち始めるとまた雪も近いこうして人は仰け反り地面に黒いあと ...
秋深し
花を植え シシャモを焼き 今日も 人生棒に振り