今年も
なにがあろうと 迸るように咲きながら 悶えるように また散るのか 車窓より ...
成長
いつも お笑い番組をみては ケラケラ ヤバい 体重を量って真顔になっても 次の日にはムシャムシャ 好きな人と別れても ケロっとして 無理無理とだけ なんだ オレ...
若気
誰もいない歩道雨で濡れ光っている道をぼんやり眺めている若気の至りで街を去ったあの日フロントにあたる雨粒で歩道の灯が揺れそのまま自分も消えてしまえと思ったものだ ...
懐(ふところ)
本気で叱って ゆるしてくれた 比類なき存在 我らはすべて その恩恵に預かる ...
秋深し
花を植え シシャモを焼き 今日も 人生棒に振り
季節
「季節」 焦らしながらやって来て小躍りもしてみたよ裏の庭の木にハンモックを掛けようか枝が花を塞ぎ木の実が落ち始めるとまた雪も近いこうして人は仰け反り地面に黒いあと ...
園
男たちの繕いで 花町は消え かの女は笑う 切り立つ海は暖かく 道は広く続いている ...
河
人は涙の河を渡らなければならない そうしてやっと人になれる 本当のことに気づく 独りで渡る河もあれば 皆で渡る河もある ...
鳥のように
あらゆる場所であらゆる命になりあらゆる体験が上書きされ 遥か昔に完了したこの世界私たちは時折羽ばたきまた直ぐに空に吸い込まれます ...
ホワイトアウト
まだ諦められない気持ちを 見透かされたように 雪は両側から霧のように押し寄せ い...