昼間 あれほど 輝いていたものの 夕暮れには いろどりも 帳の中で あやふやになった 風がふくたび かすかに頬にふれるが 明日には止むであろう 人も 花びらほど かすかなものかもしれない 声を失う直前 友は 「無になればよい」と 呟いた わたしは その痛みから 逃れるように うすむらさき 黄昏のベールに 身をおく