天空海闊

みすヾ 最後の詩

  きりぎりすの山登り

   きりぎつちょん、山登り
   朝からとうから、山登り。
   ヤ、ピントコ、ドッコイ、ピントコ、ナ。

   山は朝日だ、野は朝露だ、
   とても跳ねるぞ、元気だぞ。
   ヤ、ピントコ、ドッコイ、ピントコ、ナ。

   あの山、てっぺん、秋の空、
   つめたく触るぞ、この髭に。
   ヤ、ピントコ、ドッコイ、ピントコ、ナ。

   一跳ね、跳ねれば、昨夜見た、
   お星のもとへも、行かれるぞ。
   ヤ、ピントコ、ドッコイ、ピントコ、ナ。

   お日さま、遠いぞ、さァむいぞ、
   あの山、あの山。まだとほい。
   ヤ、ピントコ、ドッコイ、ピントコ、ナ。

   見たよなこの花、白桔梗、
   昨夜のお宿だ、おうや、おや。
   ヤ、ドッコイ、つかれた、つかれた、ナ。

   山は月夜だ、野は夜露、
   露でものんで、寝ようかな。
   アーア、アーア、あくびだ、ねむたい、ナ。




この詩は童話風遺書とも言われ、なるほど
そう解釈できそうな表現もある。

26歳の自殺は様々に捉えられている。

淋病を患い、交流を禁じられ、愛娘まで
取り去られようとしたみすヾの心境は
私には良く理解できない。

何が彼女を黄泉の国へ旅立たせたのか?
真相は「天のみぞ知る」であろう。

ひょうひょうとした市原悦子の朗読が
似合いそうなのが、何となく・・もの哀しい。

コメント一覧

又じい
誤解で人は結婚に踏みこめるのかも
しれません。
全部分かればとてもとても・・(笑
オリーブ
>『あまり考えてないでしょう?』
↑これ読んで思い出してしまったことが…(^-^;
私は主人と付き合ってる頃、かなり無口人なので、きっと色んな事を考えるんだろうなと思って時々「何考えてるの?」な~んてワクワクして聞いたものです。それでも「……」という感じポロンとギターを弾いたりなんかして、私はわ~ステキと思ってました(笑)
ところが結婚したある日、また例のごとく「何考えてるの?」と聞いてみたら、今回は違ってて、主人が「おまえ、いつもそうやって聞くけど、実は俺何も考えてないんだ…」と(._・)ノ コケ
その頃は、なんとなく「もしや…?」とは思ってましたが、自分の中では、それはそれはショックでしたよ!
又じい
物書きや芸術家の自殺がある種の美学
だった時代もありましたが・・

『あまり考えてないでしょう?』
深刻に悩んだりしているとき
言われたりします。(笑
オリーブ
ほんとに26歳での自殺ということを考えてると、なんとも言い知れない空しさを感じます。豊かな感性ゆえのものだったのでしょうか…?
あまり物事を深くかんがえず、日和見的に生きている人が結構なんなく生きているように一見することがありますが…どんなものなのでしょうね。
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