（続）new field

すぐそこにある

異世界への入口

○ 梅雨明け近し

悪夢を

雨に流し

入道雲の子ども？

○ 雷光

真夜中

窓からの呼びかけ

獣のようなうなり声

観ると雷光であった

時計はねじ曲がり

置物は中身を曝け出す

不規則な覚醒

不意の呼びかけは

時には精神に必要な糧となる

梅雨明け前の

この瞬間を楽しむことにしよう

さて

後は昼間の入道雲か

○ ループ&ループ

こうして

時折我らは

自身の

墓碑を建てる

別れの準備

それから

新たな巡り合い

新たな恍惚と煩いの為に

○ 雲外蒼天

人の心の奥のさらに奥に

宇宙最強とも言えるエネルギーがあり

生涯中それが解放される時がある

それには

幾つかの共鳴や

不可思議な

引き寄せが伴っている

いや何よりもそれは

理解されず

何度打ちのめされても

顔を上げて進んだ貴方の

心の美に対する

ご褒美なのだ

今こそその渦に

人の理屈を超えた

その気流に乗り

闇を見分け

本物を検分しながら

魂の故郷..

new fieldに軟着陸！

○ 誰も抗しえない

心地良さそうな風音

梢枝で忙しく鳴く

小鳥の声

旧知からの呼びかけに

耳をピクリとさせていたが

たまらずコタツから頭を出し

急いで窓に額をつけ

その姿を捉えると

身体から絞り出すように

ひと声発した

暖かくなった陽射しと

外からの呼びかけ…

内からこんこんと湧きでる

理性を超えた力に

一体誰が抗えよう

my main theme

○ 今年もまた

○ 開かれた門

地上の現象はどれも比喩なのです。

どんな比喩も開かれた門で、

魂は、その心構えがあれば、

その門を通って、すべてのものが一体となる世界の内部へ入っていくことができるのです。

しかし、多くの場合、人は、この本当に大切なものである内面の世界を忘れ、魂の内奥にある故郷へ連れ戻してくれることのない、いろいろな心配事や目標などの様々な迷路を生涯の間さまようのです。

　　　ヘルマン•ヘッセ「イーリス」より

日々の内部に

開かれた門あり

○ 答え

春を待ちながら

人に聞いていた事

猫に尋ね

星空に尋ねてみる

木々に尋ね

時間に尋ねてみる

世話をして

空を見上げながら

剪定をして

アルバムを見ながら

すると

全く新たな

声が返ってきた

○ 新年に想う

（特に自戒したいこと）

良いことも悪いことも

そう長くは続かない

其々の置かれた状況で

時の感覚は異なるが

必ず「置き換え」が生じる

それまでの澱みが

嘘のように晴れたり

新しい交流から

様々な恵みが生じたり

思いがけず

生涯に渡る縁となったり

それが目前の方も..

たとえ物事が

暗転したとしても

役立つと思われる

言葉のひとつ

「金持ち喧嘩せず」

私の個人的な解釈であり

最近の数家族との交流で

何となく感じたこと

○ 新年に向けて

「ひこばえ」

細く柔らかく

すぐに折れそうだったが

まわりの支えで

やっと未来が見えてきた

しかし暖かい日差しや

歓喜の日々に加え

厳しい季節も必ず訪れる

だが

いつまでも共に居られないのが

今世の約束

必要とする強靭さの為に

己を何とか制し

もう少しだけ

身を注ごう

…..

悲喜こもごも

すべてを糧に

○ 白光を捉える

牡鹿とカラスと赤いバラ、

青い海と多彩な世界。

心を集中せよ―　多彩な世界は

形もなく、名もないものに帰する。

心を集中し、沈潜せよ。

見ることを学べ、読むことを学べ！

心を集中せよ―　世界は仮象となる。

心を集中せよ―　仮象は本質となる。
　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　ヘルマン・ヘッセ

　　　　　　「禅寺の若い修行僧より」

—日々の想念と連動して

遥かな古代

世界が始まり

何物にも染まっておらず

偏りなく

やがて悠久の時を巡り

すべてが具現化された

最終にあって

尚、何事にも染まらず

すべてと溶け合い

表層から消えた