天空海闊

盆帰り

君が着た花がすり 君が舞う花まつり 
ひとときを故郷の ふところに遊ぶ 
明日には村はなれ 汽車に乗り村忘れ 
一年を忙しく過ごすのは何故 

汽車に乗れば 故郷の手土産の一輪の花の色 
褪せることを 知りながら 

暮れ方の盆がえり 火を落とす花まつり 
今宵また故郷の 駅を発つ人影 
いくつかの年月を くり返すこの旅を 
窓に寄りいわれなく思うのは何故 

汽車の窓に 移りゆく景色に似て何もかもが 
めまぐるしい だけの場所へと 知りながら 

ひとときの盆がえり すぐにまた振り返り 
気ぜわしく上りの汽車 乗り込むのは何故 

せせらぎに裸足で水を跳ねた 
夕暮れの丘で星を数えた 
突然の雨を木陰に逃げた 
故郷の 君の姿 ぬぐいきれないと 知りながら 

                
                     

小椋 佳



*故郷・・・・
切ない胸の高鳴り
初恋、夕立、蝉とり
幼いときの興奮に
タイムスリップ


コメント一覧

又三郎
私の田舎でも多くの風情が失われ・・
昨年、遂に蛍の生息地が消滅しました。

長く続いた、拝金主義者先導の開発は
もういい加減にやめて欲しいものです。
はな
蚊帳ですか~!
スゴイですね(笑

夏の終わりが近づいた夕方になると、赤とんぼの
大群と、燃えるような夕焼けを圧倒されながら
飽きもせず見上げたものです。
団扇や線香花火・・井戸水で冷やしたスイカ。
ついつい、ノスタルジィに浸ってしまいました(*^_^*)
辻風
親戚の畑でスイカを割って食べたり、
夕暮れに赤とんぼの大群を追ったり・・

我家では昔の風情を味わうために
時々蚊帳を出しています。

はな
懐かしい思いで読ませて頂きました。
この曲は知らなかったのですが、
若い頃のこれに近い「盆帰り」の感覚が
甦った気持ちがしました。時代も自分も
変わり、今は少し違うという意味からも
懐かしさを覚えますが、まだ帰れる故郷
があるのは幸せだと思っています。

小椋桂さんは詩も曲もいいですね^^
辻風
確かに、彼の詩からは俗世に染まらない温かいものを感じます。
私もそう有りたいものです。
オリーブ
小椋 佳さんのシクラメンのかおり好きでした。
詩を聞いてると、彼の人生観がチラッと見えるきがしていました。
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