愛媛県(伊予の国)で天気予報がなされる時は、「東予・
中予・南予では・・・」と、区域分けされる。
西予市なる町もあるのだが、全国から見て町の認知度は
低いのではなかろうか。
その西予市の会社で腹立たしいことが起きていた。
西予市の縫製会社「小清水被服工業」で受け入れている
ベトナム人技能実習生11人に対し、約2年半の間に合計
2.700万円の賃金未払いがあることが明るみに出たのだ。
しかも、1か月の残業時間が約150時間もあっての未払い
なのだから、悪質この上ない実態である。
しかもこの会社、自己破産の手続きに入っているのだから、
詐欺会社と言われても弁明できないだろう。
彼女たちは、「自分たちが声を上げると仕事が取り上げら
れるのではないかと思い、何も言えなかった。仕送りでき
ないのが悲しい」と、立場の弱さを認識して我慢を続けて
いたのである。
彼女らは国策事業として招かれた実習生である。
なんとか国で保障できないものか、と歯痒い気持ちだ。
実は、彼女たちが連日の残業をして縫製していたのは
ウイルス感染防御服なのだから、小清水社長は確実に
割のいい報酬を受けていた筈なのである。
だから、それを考えると、畜生以下の経営者と私は思う。
以前に何回も当ブログで触れている問題である。
私たちが安く肉・魚・野菜を手に入れられるのは彼らの
働きのお陰である。
私たちが敬遠する仕事を彼らが引き受けているからこそ、
私たちの暮らしが成り立っているのである。
彼らに喜んで貰わずに、いつまでも今の暮らしが続けら
れると思ったら間違いである。
残念ながら既に彼ら(ベトナム・インドネシア・フィリピン)は
「日本に来て働くメリットがない」と、口々に言い始めている
のが現実で、募集しても人が集まらなくなっているのだ。
そこに円安が加わったのだから、他の国に働きに行くのは
当然であろう。
労働者が足りない吾が国なのに、何故、「小清水」のような
悪徳企業を国と県と市町村が取り締まれないのか、残念で
ならない。
この問題だって吾が国の大切な経済防衛でしょ。
しかも、お金を掛けずに簡単に取り締まれる防衛である。
それすら出来ない政府に、いったい何ができると言うのか。
(技能実習生がアメリカの白人だったら)と想像したまえ。
(技能実習生がフランスの白人だったら)と想像したまえ。
(技能実習生がとにかく白人だったら)と想像したまえ。
大東亜戦争当時と変わらず、日本人は野蛮人の儘である。
韓国人と中国人から嫌われて、更にベトナム・インドネシア・
フィリピンの人々から嫌われるのだ。
没落するのは当然の報いではなかろうか。