思っていたのだった。
かつて、開聞岳には二度登っていて、それは1月2日と
8月1日なのだが、元日じゃないのが気になっていた。
1月2日に登ったのは天候が原因だったからである。
今回は絶好の日和が望めそうだから、(今度こそ元日)
と思っていたのである。
では先ず、「開聞岳」(924m)、別名「薩摩富士」の全貌
を御覧頂くが、他人の航空写真を拝借するしかない。
ほらっ、凄い所に凄い形で残っている火山なのだ。

で、結論から書くと、雲一つ無く、最高気温が18度にも
なる元日に、私は登らなかった。
急遽、プランを変更したのである。
(もう二回も登ったんだから、残すは外周だろうよ)とね。
(裏から観たら、どんな貌してんだろう)とね。
(全く情報が無いんだから、自分で観てみよう)ってね。
指宿市から原付バイクで30分も走れば、JR最南端の駅
「西大山駅」に着く。
何しろ有名だから、私が着いた午前9時半には約10人
の鉄道マニアらしき人らがカメラを構えていた。
訊いたら、「もうすぐ上りの列車が来る」と言う。
で、私も二枚、撮影した。


(開聞岳って、どんな山?)と思っていた人も、前の写真で
(あっ焼酎か何かのCMで観たことある)と気付いたでしょ。
では、世間の皆さまがご存じの美しい薩摩富士の姿を、私
が撮っても美しいということを何葉かでお見せしましょう。
カメラの腕前なんて関係ないのである。


さて、開聞駅から山に向かいバイクで1分も走れば登山道
の入り口(山の丁度北側)である。
ここから山の西側に向かうことにした。
算数の得意な人は円周率か何かで開聞岳の周囲の距離
の大凡が解るのかもしれないが、私は自分の計算が間違う
のではないかと最初から疑っているので計算しない(汗)。
最初は(歩いて一周しようか)と思っていたのだが、何キロ
か全く解らないのでバイクで周ることにした。
結果としてそれが正解になるのだが、その理由は後で・・・。
では、薩摩富士を西から見上げた姿がこれ。

続いて、南から見上げた姿がこれ。

本物の富士山の美しさばかりが脳裏に浮かんでくる。
全国の「〇〇富士」は、「自ら亜流と言うが如し」である。
だから開聞岳は開聞岳という名前だけでいいんだよ。
開聞岳をぐるりと周回しているのは農道で、殆どがスナップ
エンドウ畑である。
もう既に白い花をつけ、実も育っている。
農家の次男坊・三男坊らが、火山の麓まで隈なく開拓した
歴史がそこにあったのだった。

【補足】歩きではなく、バイクで周ったのが正解だったのは、
東側には短い隧道に続いて長い隧道があり、灯りがないと
通行不可能だったからである。
歩いて一周する場合は懐中電灯が絶対に必要である。