投げ込まれてた “ 茶封筒 ”

2023-02-05 | お買い物
ポストに届いた一冊 ちょうど その日の五日
一年たって 届いた本は 当分 本棚の飾り物

読み終わるのが 忍びなく たらたら引きずる未練の本







ぼくのアイデンティティは中卒だ!
冒頭で「芥川賞作家」と紹介したが、ある時期から西村さんは、自分のプロフィールから
「芥川賞受賞」の文字を外してくれ、代わりに「中卒」と入れてくれと言うようになった。

「自分が受賞して以降の芥川賞に価値はない」
こう言ってはばからなかった。後年は芥川賞のことを“文春一大カラ祭り”とくさすようにすらなっていた。
没後、遺品の整理に立ち会った編集者が言う。

「芥川賞の正賞は開封もされていませんでしたよ」

結局、熱くは語れないんだよ。
田舎ッペみたいに、何事もテメェだけが苦労してるみてぇな囈言を文章にしてさ、
それをまた馬鹿な田舎ッペがウンウン頷いている図に嫌悪と恥を覚えるのが、
東京者の短所でもあり、長所でもあるんだよ。

臭え! 臭え! 臭え! 



2022年2月5日に急逝した著者の、読者からの熱烈な要望によって実現した未刊行小説集。

完結した小説としては著者最後の作品となった表題作をはじめ、著者の本領たる藤澤清造
“歿後弟子” としての覚悟を扱った3篇を収録。
北町貫多30歳、地元に残された藤澤清造資料の調査に本腰を入れるため、
東京の自室とは別に七尾に部屋を借りる(「廻雪出航」)
貫多31歳、七尾の部屋に清造の書簡を飾るため額装を依頼したが、思ってもいない仕上がりになる(「黄ばんだ手蹟」)

死の前年、53歳の貫多の姿を描く。
ここ数年の自身を振り返り、 “歿後弟子” の責を全うすべく新たなスタートを誓う。











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