タイトルの意味は、海面下を流れる海流。
人の潜在的な心や闇を指すのかな。
真木よう子が演じる主人公は、古くからの町銭湯の娘。父亡き後は永山瑛太演じる夫と暮らしていたが、夫が蒸発し、失意から店を閉めていた。しばらくして、近所のおばさんに手伝ってもらいなんとか再起。店を復活させたタイミングで、住み込みで働きたいと男が現れる。それが井浦新演じる謎の男。ほんとに無口で暗いけど真面目な働きぶりに惹かれてゆく。でも、この先は単なる恋愛ドラマではない。
やがて二人の過去と秘密が浮かび出す。夫の失踪をシュールな探偵に頼み見つけてもらうんだけど、再会した夫から確定的な理由は語られなかった。意外にそんなもんかもしれないね。一つ大きな理由があるでなく、いろんな事が積み重なってすり減りすり減り、突然泡のように消えたくなるものなのかな。
探偵役はリリー・フランキー。この人キモかわいい俳優で、どんな役でもすんなりキマるから不思議、それに憎めない。
調査報告の度に変なネクタイしてて、囲碁将棋の柄には吹き出しそうになりました。
この映画の間合いと言うか、微妙な空気感や感情の動きがたまらない。
人って弱いな。ずるいな。傷を負って生きて行くのは切ないけど、生きていくのも悪くないなと感じる作品でした。
※今日は出勤。ランチはマヨコーンパンと野菜サラダ、ヨーグルトです。