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合言葉はヒュッゲ

昭和のドラマは懐かしい②

BSの再放送ドラマ「想い出づくり。」昭和56年に放送されていました。昨年亡くなった山田太一さんの脚本です。山田太一さんと言えば「岸辺のアルバム」「想い出づくり。」「ふぞろいの林檎たち」が私のベスト3ですね。

この「想い出づくり。」は、「揺れる24歳」というエッセイ本をモチーフにドラマ化された。昭和後期と言えど、この時代はまだまだ男社会。女性蔑視と感じるセリフや態度、タバコを処構わずやたら吸うシーンなど、今の時代からかけ離れた場面が多い。

あれ?こんな感じだったっけ?この時代って、随分年頃の女は生きづらかったんだね。適齢期って今は言わなくなった25歳前の女の焦り、もやもや、憤りとかすごくよく表現されている。

ヒロインは23.24歳の3人。森昌子さんは演歌歌手だけど、演技も上手い。改めて見ると綺麗だなあ。そして田中裕子さん、古手川祐子さん。女優としてまさに旬だったお二方。3人はたまたま海外旅行会員を誘うキャッチセールスに引っかかり集められた会場で知り合う。高い入会金を払い、その後その会社が倒産したと聞きお金を取り返そうと奮起して団結。チャラさしかないセールスの男を探し出し、逆にその男から人生訓を垂れられる。男役は柴田恭平さん。劇団上がりのちょいオーバーアクションが目立ちながらも体当たりの演技が素敵です。

3人のヒロインは世間体、常識、家族からの圧にもがきながら今しかない青春の思い出を模索します。その試行錯誤ぶりがすごくいじらしい。あの当時20歳だった私もしごく共感したものです。

やたらタバコを吹かしたり、喫茶店でたわいもないディベートを繰り返したり、自分たちの境遇に泣いたり笑ったり、たまらなく素敵なドラマです。

でも、一つ難を言うと、やたら刃物を振り回すシーンが多くて、この時代なら銃刀法違反ですぐ警察沙汰ですよね。脅しとは言え、わきまえてよとキャスト達に言いたくなりました。
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