人は悩んで傷つき、食べて喋って発散して、全てを忘れたかのように眠る。そしてまた朝を迎え粛々とした日常を繰り返す。
楽しいひとときでした。
先日BSで観た「ビッグフィッシュ」はティム・バートン監督のヒューマン【コメディ】映画。
ティム・バートンあるあるの不思議キャラがうようよ出てきて笑えますが、余命いくばくもない父の人生の真実を探りながら、絆を取り戻す息子の姿を描いている。
いわゆるほら吹き男の父に辟易していた主人公。父の病と妻のお腹に宿った赤ちゃんの存在が父との関係を振り返るきっかけを与えてくれる。
父の人生には花も嵐も踏み越えてきた真実があって、多少の脚色はされていたけど、いろんな人を助けたり時に悪事に手を染めかけたり、一言では言えない複雑な生き方だった。
それでも妻を一筋に愛し、沢山働いて大きな家を建てたり、息子である主人公にも愛情を注いでいた。
息を引き取る寸前、息子が父をあの世への旅立ち案内人として導いて行く。
父は川の中の大きな魚の化身となって消えてゆく。死が迫り食べてないというわりにはすごっく太っている父役のアルバート・フィニーを抱っこして川の中央まで入っていくユアン・マクレガーって力持ちだなあ 笑
これはあたたかくて笑顔こぼれる作品でした。父の話が嘘くさくて一時期父から離れていた息子。嘘か誠か記憶は曖昧になるけれど、人の人生ってはかなくも偉大で、生きていた証に幸せの種を蒔いているんだよね。