古天気学 A

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洪水 「享保日記」享保十五年九月朔日 天気編 

2018-09-30 10:16:06 | 古天気学
洪水 「享保日記」享保十五年九月朔日 天気編 

2018年9月30日 日曜日 天気 雨 大雨   

今日は台風24号直撃。 
  
「享保日記」享保十五年九月朔日

「享保十五年戌九月朔日、仙波、なか川洪水也。なか川ハ三年以前中申ノ年之水ニハ五寸ほど高シ。所ニより八寸ほど高き所も有(V)之由。石垣橋ノ上差上ル。新舟渡邊ニハ家も流候由。仙波ハ七間町かけ超し、樋之屋ねへニ三寸ほど水上ル。屋ねハ不(V)越。手前屋敷之内へ四寸ほど水差入ル。
右ハ、八月廿二日より晦日迄晝夜雨降ル。廿九日之夜中辰巳風吹。毎日ニも南風よほど有(V)之、夜暮過より戌亥強、所々破損も有(V)之。五ツ時止ム。水ハ晦日夜中より出、朔日右之通洪水也。なか川水五丁め迄上ル。此度の仙波水本丁通ヘハ不(V)上也。 」を検証する。
 
「テータ変換」

年月日 享保十五年九月朔日 → 1730年10月12日

場所 水戸 → 水戸

天気種類 洪水 → 洪水

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)と古天気学データベース(KTDB)で検証

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)

享保十五年九月朔日 → 1730年10月12日

弘前 雨
八戸 雨
盛岡 晴
日光 晴
東京 晴
八王子 晴
鯖江 晴
伊勢 晴
京都 晴
池田 晴
津山 晴
諫早 晴
臼杵 -

古天気学データベース(KTDB)

弘前 曇 昨夜中より風雨 巳の刻止む 

水戸 水戸洪水。水戸宍倉米を浸す、諸所水害あり、享保13年の時より多し 水戸紀年
8月29日から9月1日にかけて洪水、享保8年よりやや多い。三之丸御殿が破損。那珂川で上流から流れて来る人家が見られた。建設省関東地方建設局 常陸五十年史
  
京都 晴 

「検証結果」

年月日 享保十五年九月朔日 → 1730年10月12日

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)天気記録有

場所 水戸市 吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)水戸市の天気記録無

天気の種類 洪水

「データ整理」

享保十五年九月朔日 → 1730年10月12日

弘前 雨
弘前 曇 昨夜中より風雨 巳の刻止む
八戸 雨
盛岡 晴
日光 晴
水戸 洪水
東京 晴
八王子 晴
鯖江 晴
伊勢 晴
京都 晴
池田 晴
津山 晴
諫早 晴
臼杵 -

「検証結論」

九月朔日(1730年10月12日) 日光の天気は、晴 東京の天気は 晴 で、水戸の天気は、晴 享保十三年の那珂川洪水より15cmから24cm高い。又、千波湖は、本町通りまでは上がらなかった。 


昔の天気は大変面白いですね。

茨城県水戸市での大変貴重な天気資料です。

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