スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

戻ってきたカワウ

2007-09-30 12:53:05 | 水鳥

昨日の撮影です
黒いトリは全部カワウです
これほどの数が、群がっているのは見たことがありません
東京都の許可を得て地元の漁協が大々的に駆除を行ったので、その後のとこを心配していた
カワウは大量の魚を食べることと糞害とで、愛される鳥ではない
川のギャングとか、川のカラスだと言う人が多い

しかし、ウの糞は、チッソやリンなどをたくさん含むので、
その昔は肥料として貴重なものでした
化学肥料がない時代に、糞は高価な値段で売られて、愛知県の鵜の山では、
その代価で小学校を建設したという記録があります
安全で豊かな作物の実りをもたらす糞は、人々にとって、かけがえのない財産だったわけです
このように身近なところに暮らすカワウは、人々とうまく共存することが出来ていたようです
以上は野鳥の会研究センターのリポートから抜粋

地球環境と人々の健康を考えるとき、有機農法に帰らざるを得ません
農薬や化学肥料の使用は慎まなければなりません
また、養殖した稚魚を放流して、水産資源を維持するという考え方にはどうしても
組みすることはできません
それよりも、川縁に魚礁となる水草を育てたり、諸処にある堰には魚の遡上を
可能にする緩やかな魚道を設備するべきです
川そのものをできるだけ自然の状態に保ちながら治水を考えるという順序を保てば
種の多様性を維持でき、カワウをやり玉に挙げなくても済むわけです

事実、カワウは、1960年代から1970年代に非常に少なくなったことがありました
それは、水質汚濁や農薬による繁殖力の低下などが原因と考えられています
しかしその後、1980年代後半から1990年代にかけて、
カワウは絶滅の淵から奇跡的に復活し、各地で生息数が回復してきました
※出典は上に同じ

人間のおごりが生物の多様性を歪め、やがてそれが自らの命運に跳ね返ってくることを知って欲しい



寄り添って生きるカワウのペアー

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あまもりさん、こんにちは (polo181)
2007-10-01 15:42:27
コメントを有難う。よく気が付きましたね。アオサギ君が一羽写っています。私は気が付きませんでした。
そうでしょう、これほど沢山集まるのは私も初めてです。彼らは海水でも暮らすことができるから、こんな危険な場所からはやばやと逃げれば良いのにと思っています。上流でブルドーザーやショベルカーが川底を掘っていますから、濁り水が絶えません。でも、ひと頃よりはよくなっています。
私の考えに賛同くださって、とても嬉しいです。干ばつと洪水、猛暑と豪雪など、次々と警告のサインがあります。それでも、人間のエゴが勝っていて、遠い先を見通そうとはしませんね。
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生きとし生けるもの (あまもり)
2007-10-01 14:50:03
1枚目の写真で、一番手前に写っているのはアオサギくんですね。
それにしてもカワウが・・・9羽ですか。多いですね。
私もこんなに沢山のカワウを見たのは初めてです。
嬉しいですね、多摩川の水が元に戻りつつあるんですね。
自然が戻ってきたのが、水鳥の数でわかりますね。

カワウのフン公害は、こちらでも取り沙汰されていますが、そのフンが昔は肥料になったということは知りませんでした。
自然と折り合い、自然を畏れて暮らしていた昔の人々のほうが知恵がある。
その知恵を忘れた現代人は傲慢になりすぎて本末転倒なことを平気で行い、自分たちの母なる地球を破壊しようとしている。
生きとし生けるものを愛するpoloさんの訴え、心に染みました。
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スイポテさん、こんばんは (polo181)
2007-09-30 22:10:22
コメントを有難う。川の岸辺や浅瀬、もちろん中州などを大切にして、魚が自然な状態で産卵し、その数が増えるように、まずは考えるべきだと思います。仰るように、今の施策は”流しソーメン”ですね。釣り人から入漁料を取って、収益を揚げるやりかたは”滅びの道”だと思います。多摩川では、アチコチにある堰が魚道を遮っています。ですから、自然増が期待できないのです。
私の意見に賛成頂いて、とても嬉しいです。魚が産卵し孵化し稚魚が増えるように工夫をこらした治水工事を考えるべきだと思います。ただコンクリートで固めるだけでは、本来の川の働きは損なわれます。
そうです!カワウが嫌われ者にならずに済む生き方を、人間が考えるべきですね。
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アオサギ、カワウ (スイポテ)
2007-09-30 21:19:57
アオサギの慎重な採餌、悠々と泳ぐカワウ。
どちらの写真もpoloさんの愛情深い嬉しい写真でした。
養殖した稚魚を川に放ち遊漁料を取る。魚の流しそうめんですね。川が生き物を産み育てる場じゃなく、単に流れる水槽になっている。
私もpoloさんの意見に賛成です。
まず川が魚の住処になるよう自然に戻しつつ治水を考える。その通りだと思います。
カワウを嫌い追い払うのでなくカワウのそれも資源と位置付ける。昔の知恵を生かすべきですね。
カワウが嫌われ者にならずに済む生き方、人間が考えてやりたいものです。
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花ぐるまさん、こんにちは (polo181)
2007-09-30 17:06:10
コメントを有難う。やっとカワウが多摩川に戻ってきました。随分と長い間見ませんでした。発生段階からすれば、鳥類の方が遙かに遠い昔から存在していた、人類は後発の動物です。彼らの方がこの地球上で先輩なのです。いわば、後から来た新参者です。住まわせて貰っているという気持ちが必要です。
仰るように、人間は貪欲ですね。一番沢山食べて消費しています。子孫のことを考えて、もう少し慎ましい生活をして欲しい。
山の中のホテルでタラバガニですか。凄いですね。私も夏に軽井沢でバイキングのカニが山のように積まれているのを見て驚いたことがあります。本当に人間は好き勝手な生き方をしています。
カワウ君がのびのびとしている姿を見て胸をなで下ろしました。
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戻ってきましたね (花ぐるま)
2007-09-30 15:26:48
カワウ君が戻って来ました。
多摩川に~
元に戻るのは大変でしたね。
カワウはいつも嫌われ者になってしまいました。
それは岩魚などを育てるためだったようですが、昔人間は必要なものしか獲らなかったのに、最近は冷凍技術が進み、必要以上のものまで獲って蓄えるようになりで、カワウ君も大変ですね。
大きな海にしても同じですよね。
私は一昨日、ホテルでタラバガニを沢山戴きました。
あれにしても冷凍技術で山の中のホテルでも立派に出すことが出来る、流通のお陰です。
昔のままの食事をしていればなんてことは無い、獲れたものをそのまま出す。
人間が自然のままに暮らさないで自分のやりたいように暮らす様になり、それが段々エスカレートしていったせいでしょうね。
それにしてもカワウ君、のびのびとして遊んでいます。
良かったですね~
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