勝ちにこだわるエリート弁護士の重盛朋章は、同僚がサジを投げた依頼人・三隅高司の弁護を渋々ながらも引き継ぐことに。三隅の容疑は、解雇された工場の社長を殺害し、遺体に火をつけたというもの。30年前にも殺人を犯した前科があり、自白もしているため死刑は確実と見られていた。さっそく重盛は無期懲役に持ち込むべく調査を始める。ところが、肝心の三隅は証言をコロコロ変え、味方であるはずの重盛にも決して本心を語ろうとしない。そんな中、三隅と被害者の娘・咲江との意外な接点を突き止める重盛だったが…。
映画館 ★★★★
ヒッチコックの作品でマレーネデートリッヒ主演の「舞台恐怖症」という作品があります。65年以上も昔の作品ですが、この映画冒頭から数分のシーンがフェアかアンフェアかということでずいぶん問題になりました。もしもこの「舞台恐怖症」を見た人がこの「三度目の殺人」を見た場合に、物語の途中で「舞台恐怖症」を思い出した人もいるのではないでしょうか。
って、いきなりこの「三度目の殺人」についての一番大きなネタばれになりかねない話から始まりますが、この「三度目の殺人」の冒頭のシーンを「真実のシーン」であるならばこの物語のオチがとてもしっくりきます。犯人が住んでいたアパートの管理人は彼のことをとてもいい人と評価しています。この管理人の証言を信じれば、主人公の弁護士のおやじである裁判官が彼を前の罪で死刑宣告できず、懲役30年としたのも、彼の「本当」を見たからかもしれません。ひょっとしたら北海道での殺人事件も彼なりの「義」があっての殺人事件だったのかもしれません。
是枝監督の原案と脚本ということで、全くのオリジナル作品ゆえに映画を観た人のみ味わえる至福の時だったのは間違いがなく、斉藤由貴の一連のスキャンダルすらこの映画の宣伝では?などと言いたくなるほどの斉藤由貴のなんとも言えない色っぽく下品な感じがたまらなく良かったです(爆)
ごめんなさい。
さすがヒッチコック愛好家ですね~
斉藤由貴のスキャンダル自体が映画の宣伝!
笑ってしまいました~
「舞台恐怖症」の冒頭の部分が男が女に語る過去の話なんです。観客は映像化されている画面を信じてしまいますよね?何かの機会があれば観てください(笑)
今回の不倫報道がなかったら、また全く違う印象になったかも(笑)