「江戸の絵師・菱川師宣」アマゾン電子書籍紹介」
「菱川師宣」(?~1694)江戸前期の浮世絵師。俗称を吉右衛門、晩年の号は友竹。安房国平郡郡安田村の縫箔師の子で江戸に出て狩野派や土佐派などの画風を自習自得し、寛永期(1624~1644)以来の近世初期風俗画の主題表現や構成にも学び、独自の美人画風を築いた。1671年(寛文11)刊の仮名草子「私可多拙」などの版本挿絵の人物表現の魅力を高めて、1枚摺挿絵の浮世絵版画を独立させ、文字と折浮世絵の元祖となる。大和絵師を自称した師宣は、「菱川や吾妻俤」と俳諧に詠まれる圧倒的人気を得、肉筆画の分野でも、優れた門人たちを育て質の高い作品を工房的に制作提供した。