子ネコたちが生まれてからは
仕事から帰るとすぐに物干し場に直行し
彼等の無事を確認するのが日課になった。
ある日、いつものように段ボール部屋を覗くと
中がもぬけの殻になっている。
親子3匹が忽然と姿を消してしまったのだ。
数日過ぎても、戻ってきた気配はない。
「しょせんあの子達は野良。
自由気ままな世界へと飛び出して行ったんだわ・・・」
「いずれにしても
私があの子達を飼うことはできなかったんだから・・・」
そうやって自分に言い聞かせた。
数日後の休日。
縁側に座り、ぼーーっと周りの景色を眺めていたその時
私の目が視界の端にふわっとした物体が動くのを捉えた。
そこに視線を移すと
数十メートル離れたアパートの窓があり
そこから白っぽいものが小さなかたまりをくわえて
運び入れてるのが見える。
顔ははっきりとは見えないが
あれは間違いなくはなちゃんとその子供たちだ!
あぁ、私の元を離れ
別の飼い主が見つかったのね・・・
・・・私の何がいけなかったのかしら
・・・でもでも、あそこもアパートだし
ちゃんと飼えるのだろうか・・・・
・・・あーでもない、こーでもない
・・・・・・・・@#★→△*◎■¥※&・・・・・・
はっと気が付くと、私はそのアパートの部屋のドアの前に立ち
チャイムをピンャ唐ニ鳴らしていた。
出てきたのはまだ学生さん風の若い男性だった。
「つかぬことをお伺いしますが
お宅でネコを飼っていますか?」
「(はっと顔色を変え)はい・・・いえ・・・あの・・・その・・・」
どうやら、動物飼育禁止を咎められたと勘違いしたようだ。
「いえいえ、そうではないんです。
実は、あの子達は・・・・」
と事情を説明すると、彼はホッとしたような表情になり
「そうだったんですか。
迷い込んできて、かわいいから部屋に入れたんですけど
ボクもここでは飼えないし、どうしようかと思っていたんです」
とのこと。
「それでしたら、私が引き取っていいですか?」
「はい、お願いします」
ということで、親子3匹無事我が家に戻ってきた。
「我が家」といっても、ウチもアパートだ。
でもまぁ、何とかなるだろう。
はなちゃんとその子供たちは
その後は家出することなく
何事もなかったかのように
段ボール部屋で三身一体(?)になっていた。
あの時、私が縁側でぼーーっとしてなかったら
今頃この親子は、どこでどんな猫生を歩んでいたのだろう
と、ふと考えることがある。
お家に帰ってたら、ャ`っとな
仕事から帰るとすぐに物干し場に直行し
彼等の無事を確認するのが日課になった。
ある日、いつものように段ボール部屋を覗くと
中がもぬけの殻になっている。
親子3匹が忽然と姿を消してしまったのだ。
数日過ぎても、戻ってきた気配はない。
「しょせんあの子達は野良。
自由気ままな世界へと飛び出して行ったんだわ・・・」
「いずれにしても
私があの子達を飼うことはできなかったんだから・・・」
そうやって自分に言い聞かせた。
数日後の休日。
縁側に座り、ぼーーっと周りの景色を眺めていたその時
私の目が視界の端にふわっとした物体が動くのを捉えた。
そこに視線を移すと
数十メートル離れたアパートの窓があり
そこから白っぽいものが小さなかたまりをくわえて
運び入れてるのが見える。
顔ははっきりとは見えないが
あれは間違いなくはなちゃんとその子供たちだ!
あぁ、私の元を離れ
別の飼い主が見つかったのね・・・
・・・私の何がいけなかったのかしら
・・・でもでも、あそこもアパートだし
ちゃんと飼えるのだろうか・・・・
・・・あーでもない、こーでもない
・・・・・・・・@#★→△*◎■¥※&・・・・・・
はっと気が付くと、私はそのアパートの部屋のドアの前に立ち
チャイムをピンャ唐ニ鳴らしていた。
出てきたのはまだ学生さん風の若い男性だった。
「つかぬことをお伺いしますが
お宅でネコを飼っていますか?」
「(はっと顔色を変え)はい・・・いえ・・・あの・・・その・・・」
どうやら、動物飼育禁止を咎められたと勘違いしたようだ。
「いえいえ、そうではないんです。
実は、あの子達は・・・・」
と事情を説明すると、彼はホッとしたような表情になり
「そうだったんですか。
迷い込んできて、かわいいから部屋に入れたんですけど
ボクもここでは飼えないし、どうしようかと思っていたんです」
とのこと。
「それでしたら、私が引き取っていいですか?」
「はい、お願いします」
ということで、親子3匹無事我が家に戻ってきた。
「我が家」といっても、ウチもアパートだ。
でもまぁ、何とかなるだろう。
はなちゃんとその子供たちは
その後は家出することなく
何事もなかったかのように
段ボール部屋で三身一体(?)になっていた。
あの時、私が縁側でぼーーっとしてなかったら
今頃この親子は、どこでどんな猫生を歩んでいたのだろう
と、ふと考えることがある。
お家に帰ってたら、ャ`っとな