ほどなく、私は東京を離れ故郷の北海道に帰ることになった。
本当ははなちゃんの里親も見つけてあげたかったのだが
それは難しいことと思われたし
私には、はなちゃんも野良のままで
自由に暮らしたがってるように見えた。
もう大人だし、一人で生き延びてくれると信じて
知り合いの獣医さんに避妊手術をお願いした。

はなちゃんは子供達がいなくなっても
さほど寂しそうな様子はない。
以前のように、ひょっこりやって来てお泊まりして帰って行く。
いつもいつの間にか来て
いつの間にか私の目が届かない所へと帰って行くはなちゃん。
「もうすぐ私はいなくなるからね」
と声をかけるが、わかってくれているのかどうか・・・。
引っ越しの日がやって来た。
弟に手伝ってもらい、朝から準備をしながらふと物干し場に目をやると
はなちゃんがいる。
少し距離を置いて座り、じーっと私たちの作業を見ている。
今まで、彼女がそんな行動を取ったことはない。
「はなちゃんが来てるよ」と私。
「ほんとだ。お別れを言いに来たんだね」と弟。
結局、トラックに荷物を積み終わり
部屋を出て行くまで、はなちゃんはそこに座っていた。
「はなちゃん、今までありがとう。
これからは、一人で頑張って生きていくんだよ」
はなちゃんは、ただただ座って遠くから私を見ていた。
生きていれば、彼女は14歳くらいだろう。
消息を知る術はない。
もしかしたら
今頃空の上でみー君と仲良く暮らしているかもしれないな。

引っ越しすんだら、ャ`っとな

本当ははなちゃんの里親も見つけてあげたかったのだが
それは難しいことと思われたし
私には、はなちゃんも野良のままで
自由に暮らしたがってるように見えた。
もう大人だし、一人で生き延びてくれると信じて
知り合いの獣医さんに避妊手術をお願いした。

はなちゃんは子供達がいなくなっても
さほど寂しそうな様子はない。
以前のように、ひょっこりやって来てお泊まりして帰って行く。
いつもいつの間にか来て
いつの間にか私の目が届かない所へと帰って行くはなちゃん。
「もうすぐ私はいなくなるからね」
と声をかけるが、わかってくれているのかどうか・・・。
引っ越しの日がやって来た。
弟に手伝ってもらい、朝から準備をしながらふと物干し場に目をやると
はなちゃんがいる。
少し距離を置いて座り、じーっと私たちの作業を見ている。
今まで、彼女がそんな行動を取ったことはない。
「はなちゃんが来てるよ」と私。
「ほんとだ。お別れを言いに来たんだね」と弟。
結局、トラックに荷物を積み終わり
部屋を出て行くまで、はなちゃんはそこに座っていた。
「はなちゃん、今までありがとう。
これからは、一人で頑張って生きていくんだよ」
はなちゃんは、ただただ座って遠くから私を見ていた。
生きていれば、彼女は14歳くらいだろう。
消息を知る術はない。
もしかしたら
今頃空の上でみー君と仲良く暮らしているかもしれないな。

引っ越しすんだら、ャ`っとな


