「007/カジノロワイヤル」を読みました。ジェームズ・ボンドが初めて登場する物語です。原作は1953年に発表されています。
ボンドが戦後のソ連のSMERSH(スメルシュ)という組織について思う場面があります。
「スメルシュは馬を駆り立てる拍車だ。『忠誠を保ちスパイ活動に励め。さもなくば殺す。一切の例外なく、いかなる質問もないまま必ずや駆り立てて処刑するぞ』というわけだ。
これはロシア人の作ったすべての体制にいえることだ。恐怖で人々を動かす。彼らにとっては退却でなく前進こそがつねに安全だ。敵にむかって前進すれば弾丸がそれてくれるかもしれない。退却したり逃げたり、さらには裏切ったりすれば弾丸は絶対に逃れられない」
読んだときに身震いしました70年前に書かれていることが、現在のウクライナ戦争のロシア軍で起きているのです。
ソ連からロシアへと国名を変え、経済を立て直したはずなのにいまだに暗殺事件が起きるという国なのです。
この作品が宝塚歌劇で小池修一郎先生により初舞台化されます。赤字の台詞をボンドに言わせるのか気になる所です。
軍人遺族記章
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます