野菜がなぜ体にいいのか4
活性酸素を防止し、酸化を防ぐ方法
「ノラ先生。酸化を防ぐにはどうすればいいのですか?」
「それには二つある。
1、抗酸化物質を摂取する
2、活性酸素を発生させるものを摂らない
2、は前に説明した。1、の抗酸化物質を摂取する、を説明する。
強力な抗酸化物質にはファイトケミカル、ポリフェノール(ブドウの皮に多く含まれている)、ビタミンC、ビタミンEなどがある。これらのものは野菜や果物に多く含まれている。どの野菜に何が含まれているかはあまり考えないで大丈夫だ。色とりどりの野菜を、大量に食べる必要がある。ところで、主食は何を食べている?」
「ご飯に決まっているじゃありませんか」
「誰がそんなこと決めた?」
「昔からそうだと教えられましたが。ノラ先生は何が主食ですか?」
「私は野菜を主食と考えている。魚と豆類は副食だ。ご飯は好きだが、週に1度ぐらいしか食べない」
「日本人のほとんどの人は、主食はご飯と考えていますよ」
「だからご飯を食べないといけないと考え、2杯も3杯も食べる。その結果、糖尿病が蔓延している。発想の転換が必要なのだ」
「へー。白米がそんなに体に悪いのですか?」
「白米茶碗1杯と角砂糖茶碗1杯と、どちらが糖質量が多いと思う?」
「角砂糖に決まっているじゃありませんか」
「それが素人の浅はかさだ。同じ糖質量なのだ」
「本当ですか?」
「角砂糖を茶碗1杯一度に食べれば、体に悪いとは誰でも想像できるだろう。白米やパンは体に悪いのだ」
「なるほど。ビタミンCやEは野菜や果物以外で摂る方法がありますか?」」
「ビタミンEは野菜や果物から、ぜひ摂る必要がある。脂溶性なので、サプリメントで過剰摂取すると体内に蓄積され、骨粗しょう症になる。その点、ビタミンCは水溶性であるため、余分なものは体外に出す。サプリメントで大量に摂ることが大事だ。特に激しい運動をする人は大事だ」
「1日、どれぐらい摂ればいいのですか?」
「2000ミリのビタミンCを摂っている」
「野菜缶ジュースはどうでしょう。簡単でいいのではないでしょうか」
「そんなものはダメだ。熱処理してあるので、ビタミンCや野菜に含まれる重要な酵素などはない。飲みやすくするため、食物繊維も少なくしている。野菜は安い中国製を使っている。化学肥料や除草剤をたっぷり使っているのでジュースの中に残留している可能性が高い。生野菜を摂ることが大事なのだ」
「最近、有機野菜を食べることが重要だという人がいますが、それと関係ありますか?」
「大いに関係ある。残留化学肥料や除草剤の問題と、それを大量に使うため、農地が痩せてきた」
「農地が痩せるとどうなります」
「野菜に含まれるビタミンやミネラルが、60年前と比べ著しく少なくなった。60年前は肥料に何を使っていたと思う?」
「知りませんけど。60年前、ノラ先生は生まれてなかったでしょう。なぜそんなこと知っているのです」
「くだらんこと言うな。前にも言ったように、天国で世界的権威の医学博士に教えてもらったのだ」
「そうでしたね。何を使っていたのですか?」
「人間の大便だ。各農家に糞ツボがあった」
「本当ですか?」
「もちろんだ。肥料としてはいいが、寄生虫の問題があった」
「ノラ先生。もうやめましょう。食事している人がいるかもしれません」
「クソッタレ!」
「コラム」 ビタミンC
これを大量に必要とするところが三つあります。「免疫細胞」「副腎」「眼」です。この三つに優先的にビタミンCが回されます。
体内でがん細胞をやっつけるのは免疫細胞(リンパ球)ですから、栄養補給の面からはリンパ球がどうしたら活性化されるのかということが大事です。
リンパ球は必要十分な抗酸化物質がないと戦えません。リンパ球ががんやウイルスにおかされた細胞の掃討作戦を行うと、活性酸素が大量に発生して、自分たちもダメージを受けてしまいます。それを防ぐために、活性酸素を消去する抗酸化物質が大事なのです。
ビタミンCは副腎を活性化するために大量に使われます。
副腎はコレステロールを原料に、様々なステロイドホルモンを作ります。全身の機能を保つために重要な仕事をしています。
ストレスから自分の体を守ります。免疫や炎症を制御。糖代謝を調節。血圧を正常に保つなどの働きがあります。
ステロイドホルモンを作る過程で、副腎は多くのビタミンCを必要とします。また、ホルモンを精製する過程では大量の活性酸素が発生します。副腎はこの活性酸素によるダメージを防ぐためにも、抗酸化物質であるビタミンCを必要とします。
ストレスにさらされる機会が多い現代人は、抗ストレスホルモンのコルチゾールを生産するために副腎を酷使しています。頑張っている副腎にはたっぷりのビタミンCを与えてください。
それから眼。眼は体の中で唯一、外からの光に対して皮膚のガードがなく、むき出しになっている臓器です。紫外線に直撃されるため、その害を防ぐビタミンCが必要とします