92の扉

2015年9月で一旦休止しましたが、細々再開しようと思うので、よろしければ、扉を開いてみて下さいね!

「ソードアート・オンライン 3 フェアリィ・ダンス」

2013-01-09 | 映画・音楽・書籍等
 「所詮ゲームなんだから何でもありだ。殺したければ殺すし、奪いたければ奪う」
…一面ではそれも真実だ。俺も昔はそう思っていた。でも、そうじゃないんだ。仮想世界だからこそ、どんなに愚かしく見えても、守らなきゃいけないものがある。矛盾するようだけど、プレイヤーと分離したロールプレイというものは有り得ないと俺は思う。この世界で欲望だけに身を任せれば、その代償はかならずリアルの人格へと還っていく。プレイヤーとキャラクターは一体なんだ。



 アニメ「ソードアート・オンライン」の原作となるこのシリーズ。これまでアインクラッド編(1巻2巻)を読んだ後、まだアニメではフェアリィ・ダンス編の途中だったので、うっかり追い着いたり追い越しないように、アインクラッド編の外伝が収録されている8巻(アーリー・アンド・レイト)を先に読んだのですが、ちょうどアニメもフェアリィ・ダンス編が終わったので、ウチもこの3巻(フェアリィ・ダンス編)を読み進むことにしたのでした。

 本編と外伝の時系列が複雑だったアインクラッド編と異なり、フェアリィ・ダンス編は3巻・4巻と概ね順序良く進んでいく模様。また、2年間に渡る長期の話だったアインクラッド編とは異なり、フェアリィ・ダンス編は短期決戦でリズム良くどんどん話が進んでいくのが印象的です。

 アニメ化にあたって、かなり原作に忠実であることに感心する一方、細かなチューニングも良くできてるなぁと思いました。たとえば序盤に和人からペットボトルを受け取る直葉がお手玉するところや、ローテアウトから直葉/リーファが戻った時にキリトが咥えていたスイルベーン特産品が辛かった様子、ルグルー回廊でのユイの「りょーかいです!」の仕草などは、動きのあるアニメらしく原作より描写がしっかり楽しく作られていたように思います。

 その一方で、アニメ化にあたって削除・割愛された部分や、細かな台詞の改変・順番変更等もありました。納得のいく変更が多いものの、中にはアインクラッド編と同様、アニメだけ見ていたのでは「何故?」と思ってしまう箇所について、答えが原作にあるというケースが散見されます。たとえば和人と直葉の剣道での試合における直葉の戦術や、キリト/和人がエギルやアスナなど SAO プレイヤー達の連絡先を知っている経緯、病院の描写、アスナが鳥籠からの脱出を試みるまでの時間などは、原作を読むことで「なるほど」と思えた箇所がありました。

 通勤途中のブツ切りの時間なので、どうしても読むペースは遅くなってしまいますが、このまま引き続き4巻も読み進めて行こうと思います。


関連記事:
「ソードアート・オンライン 8 アーリー・アンド・レイト」(2012-12-21)
「ソードアート・オンライン 2 アインクラッド」(2012-11-27)
「ソードアート・オンライン 1 アインクラッド」(2012-11-15)

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