映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はベニチオ・デル・トロ主演のアメリカとメキシコの国境地帯で繰り広げられる麻薬戦争を描いたボーダーラインの続編「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」です。
アメリカ国内の商業施設で自爆テロが発生。犯人一味がメキシコから不法入国したと推測した政府は、テロをきっかけに、カルテルを混乱に陥れる計画を立てます。その計画はカルテルの娘を誘拐し敵対するカルテルに報復を企てるもの。その任務をアレハンドロに協力を依頼し遂行していきます。
自爆テロからカルテルの娘を誘拐。マッチポンプにより壊滅をアレハンドロに仕掛けさせる、何んともアメリカらしい計画の中に潜む罠が描かれ、アレハンドロが中心に筋立てが面白い。緊迫感と迫力においては前作をしのぐ出来だと思います。
トランプ政権誕生のタイミングで公開された前作。女性FBI捜査官が、国防省の極秘任務として編成された部隊のメンバーに加わり、協力者のベニチオ・デル・トロ演じるコロンビア人の暗殺者アレハンドロとメキシコの麻薬組織カルテルの撲滅を描いてました。国境地帯の最前線をリアルに描いたサスペンスアクションとして見応えがありましたが、本作は監督、制作スタッフがらりと変わり、続編とは言え、まったく新しい筋立てとアクションが見事でした。
今なお続く麻薬戦争。壁を作るだけの単純な策だけで不法移民の流入は防げても、カルテルの撲滅は難しいと思います。今回の作品もその複雑怪奇な組織の姿が浮き彫りになっていて興味深い内容でもありました。