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俺たちの国芳わたしの国貞 名古屋ボストン美術館



名古屋ボストン美術館で開催中の「俺たちの国芳わたしの国貞」が人気です。

江戸絵画に注目を集めている中で、人気浮世絵師であり、初代歌川豊国門下で兄弟弟子の関係でもある歌川国貞と国芳。その作品の全貌が披露される展示は、世界随一の浮世絵コレクションを誇るボストン美術館だから可能な企画、閉館が決定となった名古屋ボストン美術館の歴史を飾る上でも貴重な展覧会と言えます。

兄弟子の歌川国定は、歌舞伎役者に花魁や芸者などの美人画がずらりと並び、江戸のファッションショーともいえる艶やかさと華やかさがあります。その色彩感覚はまったく古さを感じません。また柔らかな描線が役者の浮世美人の色気を感じます。

弟子の国芳は、豪華絢爛にして勇壮な時代ものが特色。さらに大胆な構図や独自の発想力が魅力で、観ていて楽しくなる作品ばかりです。

江戸において浮世絵版画は、今でいえば、ブロマイドやグラフィックアートの世界。庶民の娯楽として扱われていました。長い年月を経て芸術的価値を持ちましたが、アメリカのポップアートに通ずるところがあります。そして江戸の庶民に愛された存在が、国貞や国芳であったのではと思います。

今回の展覧会は12月11日で閉幕。とかく高尚な世界だと思われがちな芸術ですが、その敷居など取り払って、愉快にこの展覧会をより多くの人に楽しんでほしいなと思います。


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