ジェイク・ギレンホール主演の異色作品。「ナイトクローラー」を観賞
ボーンレガシーやパシフィックリムなどの脚本を手掛けたダン・ギルロイの初監督作品で、アカデミー賞脚本賞にもノミネートされた作品で少ない上映館ながら、人気を集め順次公開が予定された話題作です。
ナイトクローラーとは、夜の街を徘徊しながら、事件や事故の現場に現れテレビ局にニュースソースを売る報道パパラッチを意味するそうで、今までにないシチュエーションが新鮮です。
ルイスは、貧しい生活から盗みを働く常習犯で、遭遇した事故現場で出会った報道パパラッチを真似して、金になることを知ったルイスは、無線傍受機を乗せた車で事件や事故現場をハンディビデオで撮影するようになり、あるテレビ局の女性ディレクターが映像を買い取ってくれたことで、ナイトクローラーにのめり込んでいく。
ルイス演じるギレンホールの常識や良識など全く持ち合わせないキレた演技は、まさに怪演の言葉がふさわしい。次第にエスカレートしていき、一線を越えていく様に嫌悪感を抱きながらも、クライマックスまで制止不可能な状態に観る者を陥れていきます。
肉眼とルイスのカメラ、テレビの映像。同一の現場からもたらされる三様の視点が何か強烈な毒を含んだような感覚を覚えるのは、僕だけではないと思います。