先日のレオナルド・ダ・ヴィンチとアンギアーリの戦い展に引き続きの京都での美術展の感想は、京都市美術館で開催中のマグリット展です。
ルーヴル展と同会場での同時開催とあって当初は、東京での展観の再鑑賞でセットで観ようと思いますたが、シルバーウイークと重なって90分の待ち時間に、マグリット展でも30分待ちとあって、やむなく東京で観れなかったマグリット展のみ観賞しました。
過去の僕の鑑賞の中で、131点にのぼる大規模なマグリット展は初めての鑑賞で、日本での人気に驚きました。
マグリットと言えば、スペインのダリと並び称されるシュルレアリスムのベルギーの画家。空に浮かぶ目や鳩、石などを配したメッセージ性の強い作品が印象的で、今回の展覧会では、作品が意図するメッセージがキャプションされてはいるものの、その作品から観る人の想像を掻き立てます。
初期作品には、シュルレアリスムの作品に作風が断片的に垣間見られ、シュルレアリスム作品の初期段階では、タイトルに示された言葉とイメージが端的に示された作品が目立ち、時代ごとにシュルレアリスムの変遷が明確となっていきます。その変遷の歴史を観ることでマグリットの表現方法の自由度を感じました。また、自然や日常生活の中にある神秘的な部分を表現することが美術ファンのみならず、時代を超えて幅広い支持を受けている要因だと強く感じました。
東京のみでの展覧会では、13年ぶり。京都では44年ぶりとなった展覧会。マグリット展としては極めて貴重な本展は残すところ12日と迫ってます。芸術の秋を過ごす時間に、ぜひ加えてほしい展覧会です。