病を隠し、ガンと闘いながら俳優人生を全うした人生に敬意を表したい。
僕にとって、緒形拳さんは、思い入れの強い俳優のひとりだった。
印象深い作品は、僕の若い頃70年代に、強烈な印象を与えた、必殺仕掛人の藤枝梅安。女好きでにやけた風貌の中にあるニヒルな笑みに渋さを感じた。
映画では、「鬼畜」「復讐するは我にあり」の狂気の演技に圧倒された。また、楢山節考」での悲哀に涙した。
近年では、「大誘拐」での犯人と対峙する県警本部長や「ナニワ金融道」での存在感をおさえた金融社長が気に入っていた。
楽しみにしている倉本聰の最後のドラマになる「風のガーデン」が彼の遺作をなってしまった。
アート店主として、緒形拳さんの違う才能を感じたのが、緒形さんの書。
緒形さんのホームページの字体は、緒形さんの手による書だ。緒形さんは、書の個展も開催されていて、その独特な書体は注目を浴びた。
少しそれることかも知れないが、30代から40代の二世俳優が、今輝きをましている邦画界。
二男の直人さんの姿を見ると、父の意志を感じられ今後の活躍に思いをはせる。
昭和の名優にとして、数々の感動を与えていただいた緒形拳さん、安らかに。 合掌
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