愛知県美術館で開催中の「印象派を超えてー点描の画家たち」を観賞。
本展は、ゴッホの名品を所蔵することで名高いクレラー=ミュラー美術館の作品を中心に、印象派、新印象派による点描作品にスポットをあてたユニークな展覧会です。
点描は一般によく知られた絵画技法のひとつですが、この時代の科学者や物理学者が唱えた色彩理論に基づき作品が理論的に解釈できる絵画展です。
一見に無造作に置かれた筆による点や短い線も、色彩理論をもとに観賞すると画家が作品をいかに理論的に構成し、かつその美しさを際立たせているかがよく理解できます。
スラーとシニャックによりもたらされた分割主義による技法は、その後の画家たちに大きな影響をもたらし広がっていきます。
科学と芸術の融合によりもたらされた美を十二分に楽しめる美術展ですので、観覧の際には、入り口の観賞ガイドや音声ガイドなどを利用してみてください。きっと新しいアートの世界が広がると思います。