ヤマザキマザック美術館で開催中の企画展「エマイユの煌き」は、実に斬新な展覧会です。
エマイユとは、七宝焼をさし、金属の銅線とガラスの釉薬を焼成によりできた美術工芸で京都と尾張で明治時代に確立しました。
主に京都の並河靖之と安藤重兵衛の二大七宝焼作家の作品にガレ、ドームなどのアールヌーボのガラス工芸と共に日本とフランスの美を競い合わせるような展示となっています。
その作品は、皿や花瓶にとどまらず、ブローチやペンダント、ネックレスなどの装飾品にいたり、繊細な線描と透明感のある多彩な色のガラスの輝きを放っていました。
ジャポニズムの文化は、主にガレやドームなどのアールヌーボや印象派の画家たちに代表されて展示されてきました。その中で、パリ万博でも紹介され、ヨーロッパの市場に指示された七宝焼きの作品が、大きく取り上げれた展覧会はめずらしい存在で、改めて日本の職人の技術の高さと美的センスに魅了されました。
ヤマザキマザック美術館は、18世紀から20世紀にいたるフランス美術の優れたコレクションが一望できる美術館です。無料の音声ガイドを聞きながら、ゆっくり観賞に浸れる贅沢な美術館です。
特に女性の方には、この会期中に観覧され、タイトルの七宝の煌きと華麗なフランス絵画の世界を体感してみてください。