65オヤジのスタイルブック

ランス美術館展 名古屋市美術館



名古屋市美術館で開催中のランス美術館展を鑑賞。昨年、7月より熊本、静岡、福井、広島と巡回し、今回の名古屋が12月3日で最終となります。フランス、シャンパーヌ地方に位置するフランスの古都ランスは、世界遺産ノートルダム大聖堂で有名な都市ですが、日本の藤田嗣治が、帰化しレオナール・フジタとして晩年を過ごした地としても美術ファンには知られる。

ランス美術館は、200年以上の歴史を誇り、5万点を超えるコレクションを有しています。今回は、17世紀から20世紀にかけて西洋絵画の歴史をたどる名画70点が展示されています。カミーユ・ピサロのオペラ座通りやドラクロア、ゴーギャン、コロー、ミレー、シスレーなど19世紀を代表する有名画家の作品やずらりと並びます。また、前述でも紹介したフジタ・ランスコレクションなども展示されてます。

中でも、ダヴィッドによるフランス革命の指導者の一人マーラーを描いた「マラーの死」は、眠るような表情で裸で横たわる姿からは想像できない、実は暗殺によるもの。マラーは、皮膚病を患い、浴槽の中で殺害。親友であったダヴィッドは親友の死を革命の英雄として描いています。今回の作品は工房による作品で原画ではありませんが、忠実に描かれた点では貴重な作品の一つです。

また、名古屋市美術館での展示では、名古屋市とランスの姉妹都市提携を記念し、ドラクロワ、ブーダン、コラン3点の油彩画が特別展示されています。中でも、ラファエル・コランの思春期は、日本洋画の父、黒田清輝の師匠として有名で本作から黒田のコランへの影響が伺える美しい女性像です。ぜひ、直に目にしてほしい作品の一つです。

地方都市を中心に巡回された本展。東京、関西では観ることができない貴重な展覧会の最終回となる名古屋でぜひ鑑賞してほしい展覧会です。


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「【美術鑑賞・イベント】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事