劇場予告編で観たいなと思った菅田将暉&Fukase共演のダークエンターテーメント「キャラクター」を鑑賞してきました。
物語は菅田将暉演じる作家デビューを夢見るアシスタントの漫画家山城圭吾が一家惨殺事件の現場に遭遇してしまったことをきっかけに、Fukase演じるサイコパスキラー両角により自らが描いた漫画を再現する事態に陥っていくと言うものです。
漫画を原作にする日本映画が多い昨今ですが、今回の作品は20世紀少年の映画脚本で知られる長崎尚志の完全オリジナルを永井聡監督により映画化されている逆コミック的作品で、実際異なるラストでコミック化されています。
悪人が描けずデビューを絶たれた主人公が、一家惨殺の現場に遭遇したことで彼の中に眠っていた悪の部分が噴出し、両角と言う怪物に油を注いでしまった結果エスカレートしていく様が凄く、犯罪現場だけがクローズアップされる連続が返って恐怖を増長していきます。そしてクライマックスへ。一人犯罪者の核心に迫っていく小栗旬演じる清田俊介と自らの成功と引き換えに事件に終止符を打つ山城と両角との対決が見ものです。
しかし、小栗旬や中村獅童、そして主人公の菅田将暉に妻役の高畑充希など個性派俳優を向こうにし、今回の作品が俳優デビューとなるセカオワのFukaseの演技がとにかく凄かった。今後どんな作品を演じるか期待が膨らみます。
そして、今回の最優秀俳優は、一家惨殺事件の死体となった4人の家族たちで観る方がトラウマになってしまわないかと心配するほどのむごさです。この4人も事件のカギとなっています。番宣で使われた「ダークエンターテーメント」と共にハラハラドキドキの展開を楽しんでみください。
両角の部屋に描かれた壁画はFukaseによるもの。彼の才能が映画に恐怖を増してます。