愛知県美術館で開催中のラウル・デュフィ展を観賞。
デュフィの印象は、透明感のある作風で草花や音楽をオマージュした作品が思い浮かびます。リトグラフやポスターなでもなじみがあり女性ファンも多い画家です。
そのデュフィの作品が150点以上並ぶ展覧会は今回が初めてではないでしょうか。しかも代表的な油彩画がずらりと並び、水彩画やデッサン、版画に加えて彼がデザインした生地や織物、陶芸と多彩な仕事ぶりがうかがえる展覧会でした。
また、印象派に始まり、フォービズムやキュビズムと変遷を遂げていく近代絵画の時代の中で順応しながら変化を遂げていき、そこからデュフィ独自の世界を確立していった軌跡がつぶさに感じ取れます。そんな中で、彼の特徴のひとつである色彩は一貫していて時代が進むにつれ透明感を増していることに気づきました。
東京、関西に続き本展が最後となる展覧会。お見逃しなく独自のフォルムと色彩を楽しんでみてください。