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至上の印象派展 ビュールレ・コレクション 名古屋市美術館

ルノワールのイレーヌとセザンヌの赤いチョッキの少年。この2点の作品を美術ファンなら知らない人はいないと思います。

現在名古屋市美術館で開催中の「至上の印象派展 ビュールレコレクション」で観覧できますが、少年、少女との出会いも残すところ6日となりました。

至上の印象派展と題されたように、マネ、モネ、ピサロ、ドガ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホなど、印象派の時代を生きた画家たちの名品がずらりと並び名コレクション。17世紀から20世紀にかけての西洋絵画の画家たちの傑作を加えたすばらしい展覧会です。

個人的は、アングルの2点の肖像画やマティスの初期の印象派作品「雪のサン=ミシェル橋、パリ」に、ピカソの20代の初期作品「ギュスターヴ・コキオの肖像」やゴッホの「日没を背に種をまく人」が目にとまりました。

また、今回写真撮影が可能なモネの「睡蓮の池、緑の反映」は、モネ作品の中でも印象派の技法のすべてが凝縮された見事な大作でした。

二つの大戦を経験し、実業家として富をなしていったビュールレ。ノーベルが、戦争により財を成し、後にノーベル賞により社会に貢献したように、ビュールレも同じような人生を歩んでいます。ただし、心の拠り所として美術収集により半生を注いだ人生は、ノーベルと比べても幸せな人生ではないかと思います。

また、今回の展覧会には、2008年の盗難にあったセザンヌの「赤いチョッキの少年」を含む4点の作品。ドガの「リュドヴィック・ルピック伯爵と娘たち」モネの「ヴェトゥイユ近郊のひなげし畑」ゴッホの「花咲くマロニエの枝」も展示され、盗難を機に2020年にチューリッヒ美術館に移管されることになり、今回のコレクション展は、最後の国外展示となるでしょう。

日本での巡回最後となるビュールレの一大コレクションをぜひ目に焼き付けてほしいです。



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