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最終展ハピネスと名古屋ボストン美術館の行方



先日の至上の印象派展に、引き続き名古屋ボストン美術館最終展ハピネスを鑑賞しました。

今回の最終展。ハピネス~明日の幸せを求めてのテーマで、ボストンの特色である浮世絵などの日本美術に加えて、内外の幅広いコレクションが展示されました。そして、アメリカ現代アートの第一人者、ジム・ダインのハートでハピネスを締めくくっています。ボストン美術館の一般的なイメージは、印象派の画家と浮世絵が代表的で、ボストンの幅広いコレクションには、まだまだ認知度が低い20年間ではなかったかと思います。誘致の前に名古屋でのアートの裾野を広げていくことが、必要ではなかったかと思います。

20年の契約を終え10月8日に閉館を迎える名古屋ボストン美術館。継続の声も上がっていましたが、慢性的な赤字を抱える当館の存続は、名古屋経済界にも名古屋市民にも痛手であり、幕引きの決断は正しいと言えます。

僕も、過去の運営方法に批判をした一人ですが、こうして必然的な閉館を迎えると、20年間の企画展の中では、文化の名古屋飛ばしが起こる現状で、ボストンの名品が東海の地で観られたことは大変意義深く感謝しています。

9月16日付の中日新聞では、馬場館長が現地を訪れ名古屋市教育長名の覚書にマシュー・テイテルバウム館長が署名。20年間のパートナーシップが今後につながるようにとアメリカ側から提案があり、今後、名古屋の地で東京、関西を中心にした展覧会の名古屋開催の実現を期待します。

美術館が入居する建物を所有する名古屋市は跡地利用を模索しているようですが、美術館以外に用途変更ができない課題があり、新たな事業者の公募が遅れているようです。

これは、個人的な提案で、受け入れられる余地はないと思いますが、僕の想像と期待を込めて僕なりの提案をしたいと思います。

名古屋ボストン美術館は、3階から5階の三階層になっています。先ずは、名古屋市美術館分館として、3階を現在あるミュージアムショップとカフェのスペースに。4階を現代美術のコレクションを中心した常設企画展示スペースに。5階にレストランを誘致し、アートレンタルスペースとしてギャラリーを併設してみてはどうでしょうか。また、愛知県美術館の協力も得て常設範囲を広げるのも一案かと思います。

若年層を中心に30代、40代の年齢層にも人気の高い現代アートをキーワードに収集品を定期的に公開することで、認知度と娯楽スペースを合体する新しいアートコミュニティ―スタイルを目指してみてはどうでしょうか。



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