古川美術館と分館・為三郎記念館で開催中の「愛・逢・藍~ジュディが刻み、耕三が絞るそれぞれの風景」展を観賞しました。
木版画作家として長きにわたり活躍しているジュディ・オングさんと有松絞りの作家であり、研究者でもある竹田耕三氏がコラボレーションしたユニークな展覧会は、古川美術館で、ジュディ・オング倩玉の木版画の大作が並び、分館の為三郎記念館では、竹田耕三氏の有松絞りの作品が、飾られています。
芸能界で活躍する著名人が絵画の世界でその才能を一端を開花させた方は、数多く見えます。古くは、石坂浩二、米倉まさかね、雪村いずみ、加山雄三、最近では、八代亜紀、工藤静香などが有名でしょう。こららの芸能人は、洋画家として活躍されています。
その他の分野では、片岡鶴太郎さんが日本画で、亡くなられた緒形拳さんが書の世界でその才能を開花されています。
そんななか、木版画の世界で長きにわたり制作活動を続けられきたジュディ氏は、絵画の世界の第一人者と言えます。
今回の作品は京都や名古屋の美しい日本の四季を彩る作品や故郷、台湾に中国本土にへと足を伸ばした雄大な風景や中国の文化の趣を感じる作品など、そのほとんどの作品が、日展や白日展」などの出品作や入選作で大画面の迫力ある大作です。
分館の竹田耕三氏の藍染を中心にした様々な有松絞りの技法に彩られた大作が並び、数奇屋造りの母屋にある数々の間に飾られ、優美な和の世界が広がっていました。
日本独自の藍の色による作品と美しい庭を一体となって今の季節にふさわしい涼の心地よさのある空間となっています。
彫りと染めの競演による日本の伝統美を味わえることができる展覧会に足を運んでみてはどうでしょう。