65オヤジのスタイルブック

DVD・N.W.A & EAZY-E:キングス・オブ・コンプトン

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、伝説のヒップホップグループの半生を描いたドキュメンタリ―作品「N.W.A & EAZY-E:キングス・オブ・コンプトン」です。

 

1980年代にNYで生まれたヒップホップムーブメント。壁や地下鉄などに描かれるグラフィティ、ブレイクダンスに代表されるストリートダンス、そしてラップミュージック。この三つの要素を持った黒人居住区の貧困層から生まれた、若者を中心にした黒人文化は、今や四半世紀の年月を得て、世界中を席巻し新しい文化として定着しました。

今回のドキュメンタリ―映画は、伝説のヒップホップグループ。今は亡きイージー・Eを中心にしたN.W.Aの真実に迫った作品です。すでに彼らの伝記映画「ストレイト・アウト・コンプトン」は全米で大ヒットし、日本でも最近DVD化されましたが、今回の作品は、ヒップホップ関係者にとってはストレイトアウトコンプトン以上にグループの真実を明らかにした作品として注目されています。

NY東海岸で生まれたヒップホップ文化が、西海岸の黒人居住区(ゲットー)のギャングたちの中から進化し、後にその代表として誕生したN.W.A。その過激な楽曲がゆえに、日本でさえも訳詞も原詩も割愛されたほどで、アメリカでもFBIに要注意グループとして社会問題化したグループで、ヒップホップファンには、カリスマ的存在のグループでした。

伝記映画は、少なからず脚色されある意味で美化されて描かれている場合が、多いのですが、今回のドキュメンタリーは、グループの光と闇の部分を数々の関係者の証言を通じて余すことなく描かれています。とりわけ、32歳にこの世を去ったイージー・Eのカリスマ性が、どのように彼の中で形成されていったかが、明らかになった点で特筆するものがある、ファン必見のドキュメンタリーであり、差別の中で生まれ続けてきた黒人音楽の文化を知る上でも重要な作品であると思います。


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