千歳飴

七五三のお祝いは、『サザエさん』でよくやるような、
季節の風物詩のようなもん、とばかり思ってた。


テレビでよく見る千歳飴を持ってる姿には、憧れがあったんよ。

　　
…あの四角い袋に入ってる『千歳飴』とは、どんなもんなんじゃろ？

　　　一度食ってみたい…。


七五三のお祝いなどしたことなし。

思い出なしの写真なし。

俺にもやってもらう権利はあったわけや。

知らないことをいいことにすっ飛ばされてた。

　　　　　うーっ。
　　　　　　親の怠慢だったのか。
　　　　　　　　　それとも確信犯だったのか。