小学生から中学生にかけて、私は割と本を読む子どもだった。
まずは学級文庫を読み尽くし、次は毎日のように図書室に通った。
児童文学に始まり、歴史漫画、推理小説、SF小説などなど。
中学生の時はライトノベルにどっぷり浸かり、日に2冊ほど読んでいた。
そして、時を同じくして始めたことが物語を書くこと。
色々と物語を読んだ結果、自分でも書いてみようと思い立ったわけだ。
最初は百均で買ったノートに鉛筆で。
次はお年玉をつぎ込んで買ったワープロで。
(中学生がワープロを欲しがる、という状況に親は首を傾げていた。)
そして、大学生になってからはパソコンで。
当時開設されたばかりの小説サイトに自分のページを作り、せっせと投稿を始めた。
読者数はわずかだったけれど、だからこそ褒めてくれる人が多くて、にやにやしながらコメントを眺めていた。
とはいえ、楽しい時間は無限に続かない。
大学生の時には無限にも思えた「時間」が社会人になった途端になくなった。
日々新しいことを覚えるのに必死で、いつの間にか書きたいという気持ちがなくなっていた。
書くのをやめて、もう10年以上になる。
それなのに、今頃になって急に書きたくなるというのはどういうことか。
それも昔書いていた物語とは違う、何でもない日々のこと。
年を重ねて、ふと思った。
何者でもない私は、この世界に何も残していない。
つまり、私が死んでしまえばこの世界には何も残らない。
それはとても悲しい。
ついでに言うと少々忘れっぽくなり、楽しかったはずの思い出なのに、細かいところをよく覚えていないことも増えた。
だから、これは忘備録。
いつでも「あの頃」の私を思い出せるように。
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